Evolton

大阪大学 1994年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

数列{an}は,以下の条件を満たすものとする。

(イ) a1=1

(ロ) anが有理数のとき,an+1=22an

(ハ) anが無理数のとき,
an+1=2an(22)n

次の問に答えよ。
ただし,2が無理数であることは証明なしに用いてよい。

(1) bm=a2m1 (m=1,2,)とするとき,bmを求めよ。

(2) n=1anを求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安12

数列数と式 漸化式の変形和の計算、帰納的定義の利用

方針

奇数番目が有理数、偶数番目が無理数になることを確認する。bm=a2m1 とおくと2段階の規則が bm+1=bm2m にまとまるので、等比数列の和を用いる。最後に奇数番目・偶数番目を別々に総和する。

解答

(1) a1=1 は有理数なので a2=2/2 は無理数である。一般に a2m1=bm が正の有理数ならa2m=22bmは無理数であり、次にa2m+1=2a2m(22)2m=bm12mは有理数である。よってこの交代は帰納的に続き、bm+1=bm12m,b1=1を得る。したがってbm=1k=1m112k=12m1.(2) (1)よりa2m1=12m1,a2m=22mである。よってn=1an=m=112m1+m=122m=2+2.

別解

解法2

方針

数列全体について a2m1=21ma2m=22m を予想し、有理・無理の判定を含めて同時帰納法で証明する。その一般項を奇数項と偶数項に分けて足す。

解答

(1)
次の二式を同時に証明する。a2m1=12m1,a2m=22m.m=1 では a1=1、また規則(ロ)から a2=2/2 なので成立する。

m で成立すると仮定する。a2m1 は正の有理数だから規則(ロ)よりa2m=22a2m1=22m,これは無理数である。続いて規則(ハ)よりa2m+1=2a2m(22)2m=22m12m=12m.したがって帰納法により二式がすべての m で成立し、bm=a2m1=12m1.(2)n=1an=m=1(12m1+22m)=2+2.

総評

有理・無理で規則が切り替わる数列を2項ずつ追う問題。目安は12分。一般項だけでなく各段階の有理性・無理性を帰納法の中で確認する。奇数項と偶数項を分けると、最後は二つの等比級数になる。

冊子PDFで見る阪大の数列の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 1994年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。