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大阪大学 1993年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

2つの数列{an}{bn}は,条件

(イ)k=12n(1)k1ak=l=1nbln+l (n=1,2,)

(ロ) 0<an1n (n=1,2,)

(ハ) bn (n=1,2,)は正の整数

を満たすものとする.

次の問に答えよ.

(1) b1=1を示せ.

(2) bn (n=2,3,)を求めよ.

(3) さらに{an}a2n=12an (n=1,2,)
満たすとき,an (n=1,2,)を求めよ.

難易度8/ 10計算量8/ 10目安25

数列数と式 和の計算漸化式の変形数学的帰納法

方針

右辺を Rn と置き、左辺の隣接差 a2n1a2n の厳密な上下界を使う。正整数 bn を帰納的に1へ絞る。(3)は追加条件と隣接差から奇数項・偶数項を帰納的に決める。

解答

Sn=k=12n(1)k1akとおく。

(1) S1=a1a2=b1/2 である。0<a11, 0<a21/2 より 0<S1<1 だから、正整数 b1b1=1である。

(2) b1==bn1=1 と仮定する。条件(イ)からSn1=j=n2n21j,Sn=j=n+12n11j+bn2n.従ってa2n1a2n=SnSn1=bn2nn1n(2n1).一方、条件(ロ)より12n<a2n1a2n<12n1.これらを比べると12n1<bn<2.bn は正整数だから bn=1 である。帰納法によりbn=1(n=1,2,).(3) a2=a1/2a1a2=1/2 より a1=1 である。(2)の差の式で bn=1 とするとa2n1a2n=12n(2n1).追加条件 a2n=an/2 を用いる。an=1/n と仮定すればa2n=12n,a2n1=12n+12n(2n1)=12n1.初項から帰納的にすべての項が決まるのでan=1n(n=1,2,).

別解

解法2

方針

bn が1でない最小の添字を仮定する。左右の式をその添字と1つ前で引き、未知の正整数 bn を長さ2未満の開区間へ閉じ込めて矛盾を出す。(3)は偶数項の条件と隣接差を強い帰納法で使う。

解答

左辺をSn=k=12n(1)k1akとおく。

(1) b12=S1=a1a2である。右辺は正であり、a11, a2>0 から1未満である。よって 0<b1<2 で、正整数条件から b1=1 である。

(2)
bm1 となる最小の m2 があると仮定する。すると l<m では bl=1 だからSm1=j=m2m21j,Sm=j=m+12m11j+bm2m.差を取ればa2m1a2m=bm2mm1m(2m1).一方、12m<a2m1a2m<12m1.したがって12m1<bm<2.bm は正整数なので bm=1 となり、最小性に矛盾する。ゆえにbn=1(n1).(3)
a2=a1/2a1a2=1/2 より a1=1 である。また上の差の式はa2n1a2n=12n(2n1)となる。an=1/n まで分かっているとき、a2n=12an=12n,a2n1=a2n+12n(2n1)=12n1.強い帰納法によりan=1n(n1).

総評

正整数条件と小さな誤差評価を組み合わせる難問で目安は25分。差 SnSn1 の端の項を正確に処理し、正整数が1しかない幅へ押し込むことが核心である。

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出典: 大阪大学 1993年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。