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大阪大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

次の2条件(イ),(ロ)を同時にみたす整数abの組(a,b)をすべて求めよ.

(イ) 2次方程式X2+aX+b=0の2つの解が共に2以上の整数である.

(ロ) 不等式3a+2b0が成り立つ.

難易度4/ 10計算量4/ 10目安12

整数方程式・不等式 解と係数の関係、場合分け、範囲評価

方針

二つの整数解を m,n と置き、解と係数の関係で a,b を表す。条件 (ロ) を m,n の不等式へ直し、mn として小さい m から範囲を絞る。最後に根の組から (a,b) へ戻す。

解答

二つの解を m,n とおく。条件 (イ) より、m,n はともに 2 以上の整数である。解と係数の関係から m+n=a,mn=b であるから a=(m+n),b=mn である。

条件 (ロ) は 3a+2b0 である。これに a=(m+n)b=mn を代入すると 3(m+n)+2mn0 すなわち 2mn3m+3n(1) となる。 m,n は入れ替えても同じ二次方程式を与えるので、mn としてよい。m=2 のとき、(1) は 4n6+3n より n6 である。したがって n=2,3,4,5,6 を得る。 m=3 のとき、(1) は 6n9+3n より n3 である。mn だから n=3 である。 m4 とする。このとき nm なので、(1) から n(2m3)3m である一方、左辺は n(2m3)m(2m3) である。したがって m(2m3)3m となり、m>0 より 2m33、すなわち m3 となる。これは m4 に反する。よってこれ以上の解はない。

以上より (m,n)(2,2),(2,3),(2,4),(2,5),(2,6),(3,3) である。それぞれ a=(m+n)b=mn に戻すと、求める組は (4,4), (5,6), (6,8), (7,10), (8,12), (6,9) である。

別解

解法2

方針

m,n の不等式を積の形へ変形する。
(2m3)(2n3)9 では両因子が正の奇数なので、
小さな約数の組だけを列挙して係数へ戻す。

解答

2根を m,n とし、2mn とする。
解と係数の関係からa=(m+n),b=mn.条件 (ロ) は2mn3m+3n.両辺を2倍して9を加えると(2m3)(2n3)9.2因子は正の奇数で、前者は後者以下である。
2m3=1 なら m=22n39n=2,3,4,5,6.2m3=3 なら m=3 で、順序条件から n=3 だけである。
2m35 なら積は25以上となり不可能である。

したがって根の組は(m,n)=(2,2),(2,3),(2,4),(2,5),(2,6),(3,3).係数へ戻すと(a,b)=(4,4),(5,6),(6,8),(7,10),(8,12),(6,9).

総評

二次方程式の係数ではなく、根そのものを未知数にする整数問題。目安時間は12分。順序を mn と固定すること、m4 が不可能であることを明記することが数え漏れ防止になる。最後に (m,n) ではなく (a,b) を答える点にも注意。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。

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出典: 大阪大学 1996年度 前期 理系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。