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大阪大学 1991年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

mは負でない整数とする.3次方程式x33m2x+18m=0がただ1つの整数解をもち,それ以外に実数解をもたないようなmをすべて求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

整数微分 増減表、場合分け、剰余分類

方針

左辺を F(x) とおき,まず m=0 を別に処理する。m>0 では導関数から増減と極大・極小を調べ,実数解が一つだけになる m を絞り込む。その後,残った m=1,2 について整数解を確認する。m=2 は約数を総当たりするより,実数解が一つしかないことを使って,その根が連続する二つの整数の間にあることを示す。

解答

左辺を F(x)=x33m2x+18m とおく。

まず m=0 の場合を調べる。このとき F(x)=x3 であるから,実数解は x=0 だけである。これは整数解なので,m=0 は条件を満たす。

以下,m>0 とする。導関数は F(x)=3x23m2=3(xm)(x+m) である。したがって,F(x)x<mで増加, m<x<mで減少, x>mで増加 する。よって x=m で極大,x=m で極小をとる。

その値を計算すると F(m)=(m)33m2(m)+18m=2m3+18m=2m(m2+9)>0 であり,F(m)=m33m3+18m=2m3+18m=2m(9m2) である。 0<m<3 のときは F(m)>0 である。xF(x) となり,その後 x=m で正の値をとるので,(,m) に一つ実数解がある。一方,x=m 以後は極小値も正であるから,それ以上の範囲では実数解をもたない。したがって実数解は一つだけである。 m=3 のときは F(m)=0 であり,実際 F(x)=x327x+54=(x3)2(x+6) である。したがって実数解は x=3,6 の二つがあり,条件を満たさない。 m>3 のときは F(m)>0F(m)<0 である。さらに xF(x)xF(x) だから,三つの区間 (,m),(m,m),(m,) にそれぞれ一つずつ実数解をもつ。よって条件を満たさない。

以上より,条件を満たす可能性があるのは m=0,1,2 だけである。m=0 はすでに条件を満たすことを確認した。 m=1 のときは F(x)=x33x+18 であり,F(3)=27+9+18=0 である。0<m<3 の場合なので実数解は一つだけであり,その一つが整数解 3 である。したがって m=1 は条件を満たす。 m=2 のときは F(x)=x312x+36 である。この場合も実数解は一つだけである。ところが F(5)=125+60+36=29<0 であり,F(4)=64+48+36=20>0 であるから,そのただ一つの実数解は 54 の間にある。したがって整数ではない。よって m=2 は条件を満たさない。

以上から,求める mm=0,1 である。

総評

三次関数の増減で実数解の個数を分類し,最後に整数性を確認する問題である。目安時間は18分。m=0 は導関数の議論と形が変わるので最初に分けるのが安全である。m=3 は重解を含むが,別に 6 も実数解になるため条件外である。m=2 の整数根確認では,約数を並べるより,ただ一つの実数解が 54 の間にあると示す方が答案として短く確実である。

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出典: 大阪大学 1991年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。