方針
点 の水平距離 と高さ だけで、円までの最短・最長距離が決まる。 への最短は水平距離 、 への最長は水平距離 を使う。(2)では 平面で焦点 、 をもつ楕円条件に変換し、 の半楕円を 軸まわりに回転する体積として を計算する。
解答
(1)
点 の 平面への射影と原点との距離を とする。円 は高さ の平面上で、中心の水平位置は原点、半径は である。したがって、水平面内で の射影から までの最短距離は である。高さの差は なので である。
同様に、円 は高さ にある。 上の点と の距離を最大にするには、水平面内で の射影と反対側の円周上の点を取ればよいので、水平距離は である。高さの差は だから である。
(2) 平面で点 を と見る。ただし である。(1)より と書ける。ただし である。この2点間の距離は である。
条件は である。もし なら、条件は 、すなわち を意味する。しかし三角形の辺の関係より であり、 なので不可能である。
したがって必ず であり、このとき条件は すなわち である。これは、焦点 、長半径 の楕円の内部および周上を表す。焦点間距離の半分は なので、短半径は である。
座標を とおくと、焦点は となる。したがって楕円は で表される。また であるから、実際に回転させる断面はこの楕円のうち の部分である。
体積は、 平面の断面を 軸のまわりに回転して で求められる。ここで は上の半楕円領域である。変換 の面積倍率は である。さらに とおくと、 であり、面積倍率は である。また で、条件は となる。
単位円を、直線 に垂直な軸で見る。 とおけば、半円は であり、 である。単位半円においてである。したがってである。ゆえに体積は である。
別解
解法2
方針
距離条件を焦点距離の和が一定以下となる楕円へ直す。楕円を単位円へ変換した後、 の半円を回転軸に垂直な座標 で縦に切り、円筒殻の積分を1変数積分として計算する。
解答
(1)
の 平面への射影と原点との距離を とする。 までの水平最短距離は 、高さの差は だから までの水平最大距離は 、高さの差は だから(2)
平面でとすれば である。
なら条件から となるが、に反する。従って条件はと同値である。これは焦点 、長半径 、短半径 の楕円内部である。とするとさらに と置けば単位円になり、面積倍率は 、かつ単位円内でを一方の直交座標とすれば 、条件 は である。もう一方の座標を とする。
従ってこの断面を 軸の周りに回すから
総評
距離条件を楕円に読み替え、その半楕円を回転する空間図形問題で、想定時間は35分程度。(1)では水平距離と高さの差に分けると、最短距離 と最長距離 が自然に出る。(2)の核心は、 の絶対値を外すとき、 の場合が三角形の不等式で不可能になることを示す点である。楕円化した後は の半分だけを回転するので、断面全体を回してしまわないよう注意したい。