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大阪大学 1997年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

平面上において,直線ll上にない点Aをとる.

直線l上に点Bを線分ABと直線lが直交するようにとり,
Bを中心として直線lを角度θだけ回転して得られる直線をmとする.

直線l上にない点Pをとり,直線lに関してPと対称な点Qをとる.
また点Aを中心として点Qを角度2θだけ回転して得られる点をRとする.

このとき線分PRの中点Mは直線m上にあることを証明せよ.

難易度6/ 10計算量7/ 10目安25

図形と方程式ベクトル 座標設定回転・拡大ベクトル成分計算

方針

座標を取り、lx軸、垂線の足Bを原点、A=(0,h)とする。P=(u,v)ならlに関する対称点はQ=(u,v)である。QA中心に2θだけ回転した点Rの座標を倍角公式で表し、Mの座標を計算する。直線mは原点を通り方向角θをもつので、方程式ycosθxsinθ=0を満たせばよい。最後はMをこの式に代入し、sin2θ, cos2θで項が消えることを示す。

解答

座標を、直線lx軸、点Bが原点、点AA=(0,h) となるようにとる。ただしh0である。このとき、直線mは原点を通り、x軸となす角がθの直線である。したがってmの方程式は ycosθxsinθ=0 である。 P=(u,v) とおく。Pl上にないのでv0である。x軸に関して対称な点は Q=(u,v) である。点Aから見たQの位置ベクトルは (u,vh) である。これを角2θだけ回転すると(ucos2θ+(v+h)sin2θ, usin2θ(v+h)cos2θ)である。したがってR=(ucos2θ+(v+h)sin2θ, h+usin2θ(v+h)cos2θ)である。

線分PRの中点M=(XM,YM)XM=u+ucos2θ+(v+h)sin2θ2 YM=v+h+usin2θ(v+h)cos2θ2 である。Mm上にあることを示すには YMcosθXMsinθ=0 を示せばよい。 c=cosθ, s=sinθ, w=v+hとおく。倍角公式 sin2θ=2sc,cos2θ=c2s2 を用いると2(YMcXMs)={w+2uscw(c2s2)}c{u+u(c2s2)+2wsc}s=w(1c2+s2)c2ws2c+2usc2u(1+c2s2)s=2ws2c2ws2c+us(2c21c2+s2)=us(c2+s21)=0.よってYMcosθXMsinθ=0である。したがってMは直線m上にある。

別解

解法2

方針

直線 l を実軸とする複素平面を使う。鏡映は共役、点Aを中心とする回転は e2iθ の乗法で書ける。中点を eiθ 倍した値が実数になることを示せば、方向角 θ の直線 m 上にあると結論できる。

解答

直線 l を実軸、B を原点とし、A=ih(h0)と置く。点 P を表す複素数を z とすれば、l に関する対称点はQ=zである。

Q をAのまわりに 2θ 回転した点RはR=ih+e2iθ(zih)と表される。中点Mを表す複素数はM=12{z+ih+e2iθ(zih)}.ここで2eiθM=eiθz+eiθz+ih(eiθeiθ)=2Re(eiθz)+2hsinθ.右辺は実数である。従って eiθM は実数、すなわちMの位置ベクトルの偏角は θ または θ+π である。

直線 m は原点Bを通り、実軸 l を角 θ だけ回転した直線だから、Mは m 上にある。

総評

難度6、計算量7。座標の倍角計算と、共役・複素回転を使う短い証明を併記した。中点を回転方向で逆回転した値が実数になることが、直線m上にあることの必要十分な表現である。

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出典: 大阪大学 1997年度 前期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。