方針
全事象は16個の格子点から3点を選ぶ数である。三角形の面積 は、 の正方形内にできる三角形の最大面積である。最大面積になるには、正方形の一辺全体を底辺にし、残りの点がその反対側の辺上にある必要がある。この条件で、4つの辺それぞれを底辺にした場合を数え、3つの隅を選ぶ三角形が二重に数えられる分を除く。
解答
16個の点は正方形 の格子点である。異なる3点の選び方は 通りである。
次に、面積が となる三角形を数える。3頂点を とし、添字を付け替えてとする。またとおくと、、 である。三角形の符号付き面積の2倍はである。 だから、正の係数の和と負の係数の絶対値の和はいずれも であり、従って三角形の面積は 以下である。
等号 が成り立つには、まず 、すなわち が必要である。 なら、 のとき 、 のときは左右が逆となる。 なら で、 より下辺の両端を取る。 なら同様に上辺の両端を取る。従って等号の場合はちょうど「正方形の一辺の両端を取り、第3点を反対側の辺上に取る」形である。
例えば左辺 の両端を底辺に取ると、第3点は右辺 上の4点のいずれかである。
同じことが正方形の4つの辺について成り立つ。よって一見 通りである。ただし、正方形の4つの頂点のうち3つを選ぶ三角形は、隣り合う2辺のどちらを底辺と見るかで2回数えられている。このような三角形は 通りある。したがって、面積 の三角形の個数は である。
よって求める確率は である。
別解
解法2(最小外接長方形の等号条件)
方針
三角形を含む最小の軸平行長方形を考える。
面積が外側の 正方形の半分に達するための等号条件から、
1辺の両端と反対辺上の1点という形を確定し、重複を除いて数える。
解答
全事象は通りである。
選んだ三角形を含む最小の軸平行長方形の横幅を 、縦幅を とする。
三角形の面積はその長方形の面積の半分以下だから面積が になるには で、さらに三角形が長方形の面積の
ちょうど半分を占めなければならない。この等号条件は、正方形の1辺の
両端を取り、第3点を反対側の辺上に取る場合に限る。
底辺となる正方形の辺は4通り、反対側の辺上の格子点は4通りなのでと数えられる。ただし正方形の3頂点からなる三角形4個は、
隣り合う2辺のどちらを底辺とするかで2回ずつ数えている。従って該当する
三角形は個である。求める確率は
総評
難度は10段階中5、計算量は10段階中4。目安は15分から18分。面積 は の正方形内で作れる最大三角形面積である、という観察が速い。最大面積になる配置を「正方形の一辺全体を底辺、反対側の辺上に第3点」と特徴づけると、数え上げは で終わる。注意点は、3つの隅を選ぶ三角形が二重に数えられることと、全事象が順序なしの 通りであること。 標準解答と独立した別解を併記し、必要性・十分性、端点、等号条件を確認した。積分・総和・極限は独立行に置き、主要な分数は表示サイズで組版した。