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大阪大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

平面上に原点 O を中心とする半径1の円 K1 を考える.
K1 の直径の両端を A,B とする.円周上の任意の点 Q に対し,
線分 QA1:2 の比に内分する点を R とする.
k を正の定数としてp=AQ+kBRとおく.ただし Q=A のときは R=A とする.また
OA=a, OQ=q とおく.

(1) BRa,q を用いて表せ.

(2) OP=p となる点 P の軌跡 K2 が円であることを示し,
中心の位置ベクトルと半径を求めよ.

(3)K2 の内部に点 A が含まれるような k の値の範囲を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安14

ベクトル図形と方程式 ベクトル成分計算軌跡、範囲評価

方針

直径の両端なので OB=a、また RQA1:2 に内分するので、内分公式から OR=(2q+a)/3 と表す。すると p=AQ+kBRq の一次式になる。q=1 であるため、P の軌跡は中心が固定ベクトル、半径が q の係数の絶対値である円になる。最後は点 A とこの中心の距離を半径と比較する。

解答

(1) A,B は円 K1 の直径の両端であり、OA=a だから OB=a である。

また、R は線分 QA1:2 に内分する点である。すなわち QR:RA=1:2 であるから、内分公式よりOR=2OQ+OA3=2q+a3である。したがってBR=OROB=2q+a3(a)=2q+4a3である。

(2) AQ=qa であるから、(1) よりp=AQ+kBR=(qa)+k2q+4a3である。整理するとp=(1+2k3)q+(1+4k3)aとなる。

Q は円 K1 の周上を動くので q=1 である。また k>0 だから 1+2k3>0 である。したがって P の位置ベクトル p は、固定点 (1+4k3)a を中心として、半径 1+2k3 の円を描く。よって K2 は円であり、中心の位置ベクトル (1+4k3)a,半径 1+2k3である。

(3)A の位置ベクトルは a である。a=1 なので、AK2 の中心との距離はa(1+4k3)a=24k3である。

A が円 K2 の内部に含まれるための必要十分条件は、この距離が半径より小さいことである。すなわち 24k3<1+2k3 である。

この絶対値不等式は (1+2k3)<24k3<1+2k3 と同値である。右側の不等式から 1<2k すなわち k>12 を得る。左側の不等式から 12k3<24k3 すなわち 2k3<3 より k<92 を得る。

よって求める範囲は 12<k<92 である。

別解

解法2

方針

回転しても一般性を失わないので A=(1,0),B=(1,0) と置き、
Q=(cosθ,sinθ) とする。内分公式から R
さらに P の座標を求めると、固定中心に対する円の媒介表示が得られる。
(3) は中心と A の距離を半径と比較する。

解答

A=(1,0),B=(1,0),Q=(cosθ,sinθ) と置く。

(1)
QR:RA=1:2 だからR=2Q+A3.よってBR=RB=2q+4a3.(2)p=(1+2k3)q+(1+4k3)a.したがって座標ではP=(1+4k3,0)+(1+2k3)(cosθ,sinθ).ゆえに中心の位置ベクトルと半径は(1+4k3)a,1+2k3.(3)
中心と A の距離は 24k3 である。
内部に含む条件は24k3<1+2k3.両側不等式を解いて12<k<92.

総評

難度は10段階中5、計算量は4。目安時間は14分。解法1は本番答案として再現しやすい標準方針、解法2は構造を別方向から確認する方針である。

内分比の向きを確認し、円の内部なので中心距離と半径の不等号は厳密不等号にする。

採点では、必要条件だけで止めず十分性・端点・小問番号を明示する。積分・総和・極限は独立行、分数は読みやすい表示寸法に統一し、問題固有の図は論理を補助する位置に置いた。

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出典: 大阪大学 2002年度 前期 文系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。