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大阪大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

平面上に3つの放物線C1:y=x(x1),C2:y=x(x1),C:y=12x2+ax+bを考える.実数 t に対して,CC1 上の点
(t,t2+t) を通り,その点で C1 と共通の接線をもつとする.

(1) a,bt を用いて表せ.

(2) 2つの放物線 C,C2 で囲まれた部分の面積 St を用いて表せ.

(3) t を動かすとき,S の最小値を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安14

図形と方程式微分積分 接線・法線面積計算微分による最大最小

方針

(1) は接点での y 座標の一致と接線の傾きの一致を式にする。(2) では C2C が2次式になり、2つの交点間でその符号が一定になる。零点間の距離を判別式から求め、r1r2A(xr1)(xr2)dx型の面積公式を使うと、計算を短く整理できる。(3) は面積式に現れる 3t23t+1 の最小化に帰着する。

解答

(1) C1:y=x(x1)=x2+x であるから、C1 の導関数は y=2x+1 である。一方、C:y=12x2+ax+b の導関数は y=x+a である。 CC1 上の点 (t,t2+t) で共通の接線をもつので、まず傾きの一致から t+a=2t+1 である。したがって a=13t である。

また C がこの点を通るから 12t2+at+b=t2+t である。a=13t を代入すると 12t2+(13t)t+b=t2+t より 52t2+t+b=t2+t となる。よって b=32t2 である。

(2) C2:y=x(x1)=x2x であるから、C2C=x2x(12x2+(13t)x+32t2) =12x2+(3t2)x32t2 である。この2次式を h(x) とおく。

判別式はD=(3t2)2412(32t2)=12t212t+4=4(3t23t+1)である。3t23t+1=3(t12)2+14>0 なので、2つの交点は常に異なる。2つの零点を r1<r2 とすると、零点の差は r2r1=D1/2=43t23t+1 である。 h(x) は上に凸であるから、r1<x<r2 では h(x)<0 である。したがって囲まれる面積はS=r1r2h(x)dxである。一般に h(x)=12(xr1)(xr2) なので、L=r2r1 とおくとS=12r1r2(xr1)(r2x)dx=12L36=L312である。よってS=112(43t23t+1)3=163(3t23t+1)3/2である。

(3) 面積 S3t23t+1 の増加関数として表されている。ここで 3t23t+1=3(t12)2+14 であるから、最小値は t=12 のときである。このときSmin=163(14)3/2=16318=23である。

別解

解法2

方針

接点で値と傾きが一致することを「差が接点を2重根にもつ」と読み替える。
CC1 は最高次係数 3/2 の2次式なので、直ちに
CC1=32(xt)2 と書ける。
面積は2交点の中点へ平行移動して放物線弓形の標準積分で求める。

解答

(1)
CC1x=t で接するので、その差は x=t を2重根にもつ。
最高次係数を比較してCC1=32(xt)2.左辺を展開して係数を比較するとa=13t,b=32t2.(2)
h(x)=C2C とおけばh(x)=12x2+(3t2)x32t2.その判別式は 4(3t23t+1) である。
2根の差を L とするとL=43t23t+1.根の中点を原点とする変数 u を用いれば、2曲線間の高さは12{(L2)2u2}.よってS=12L/2L/2{(L2)2u2}du=L312=163(3t23t+1)3/2.(3)3t23t+1=3(t12)2+14だから t=1/2 で最小となる。このときSmin=163(14)3/2=23.

総評

難度は10段階中5、計算量は5。目安時間は14分。解法1は本番答案として再現しやすい標準方針、解法2は構造を別方向から確認する方針である。

接する条件を差の2重根として扱うと係数決定が短い。面積では2根の差を最高次係数で正しく割る。

採点では、必要条件だけで止めず十分性・端点・小問番号を明示する。積分・総和・極限は独立行、分数は読みやすい表示寸法に統一し、問題固有の図は論理を補助する位置に置いた。

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出典: 大阪大学 2002年度 前期 文系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。