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大阪大学 2003年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

平面上において,点Oを始点とする2つの半直線をl1l2とし,
それらのなす角は鋭角θ (0<θ<π2)とする.
Al1上の点でOA=1,点Bl2上の点でOB=bとする.
次に,直線AB上に点Oからおろした垂線と直線ABの交点をPとする.

(1) ベクトルOAOBにより
ベクトルOPOP=tOA+(1t)OBとするとき,tbθを用いて表せ.

(2) θを固定し,bb>0の範囲で動かすとき,
Pl1l2ではさまれる部分(ただしl1l2も含む)にあるためのbの範囲を求めよ.

(3) bが(2)で求めた範囲で動くとき,
Pの描く軌跡とl1l2で囲まれる部分の面積を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

ベクトル図形と方程式積分 内積の利用軌跡座標設定面積計算

方針

(1)OPAB を内積で表す。(2)では P が二つの辺方向の非負結合になる条件、すなわち 0t1 を使う。(3)は OPA=90 から軌跡が直径 OA の円弧になることを利用し、極座標で面積を積分する。

解答

(1) a=OA,b=OB とおくと、a=1,b=b,ab=bcosθ である。P は垂線の足だから{ta+(1t)b}(ab)=0.これを解いてt=b(bcosθ)b22bcosθ+1.(2) 分母は AB2>0 である。P が二半直線の間にある条件は 0t1 だからbcosθ0,1bcosθ0.よってcosθb1cosθ.(3) OPAP より、P は直径 OA の円上にある。(2)の両端では、P はそれぞれ l2,l1 上にあるので、求める軌跡はその円の両半直線間の円弧である。l1 からの偏角を ϕ とし OP=ρ とすると、直径 OA の円の方程式はρ=cosϕ(0ϕθ).したがって囲まれる面積はS=120θρ2dϕ=120θcos2ϕdϕ=θ4+sin2θ8.

別解

解法2(円弧と円弧部分の面積で求める)

方針

座標を置いて垂線条件から t を求める。軌跡は直径 OA の円弧であり、囲まれる面積を三角形と半径 12、中心角 2θ の円弧部分に分ける。

解答

(1) O=(0,0),A=(1,0),B=(bcosθ,bsinθ)とおく。p=OP=tOA+(1t)OB と書き、pAB を使うと{ta+(1t)b}(ba)=0.整理してt=b(bcosθ)b22bcosθ+1.(2)
分母は AB2>0 である。P が2本の半直線にはさまれる条件は 0t1 だからbcosθ,bcosθ1.よってcosθb1cosθ.(3)
OPA=90 なので、P は直径 OA の円上にある。b=cosθ では P=BOP=cosθ,b=(cosθ)1 では P=A である。したがって軌跡はこの2点を結ぶ円弧である。

円の中心を C とすると半径は 12、中心角 ACB2θ である。求める領域は三角形 OAB と弦 AB に対する円弧部分の和である。したがってS=12cosθsinθ{12(12)2(2θ)12(12)2sin2θ}=θ4+sin2θ8.

総評

難度5、計算量5。想定時間は20分程度。(2)ではtの分母がABの長さの二乗で正であることを確認してから符号を読む。(3)は座標を消去するより、直角条件から直径OAの円を見抜き、極方程式 ρ=cosϕ を使うと短い。

第1解法は標準的な答案構成を詳しく示し、第2解法は異なる着眼または計算経路で同じ結論を独立に確認する。図は条件の役割と解法の流れを可視化した。積分・極限・総和は独立行に置き、分数は表示サイズで組版した。

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出典: 大阪大学 2003年度 後期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。