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大阪大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

Oを中心とする円を考える.
この円の円周上に3点ABCがあって
OA+OB+OC=0をみたしている.
このとき,三角形ABCは正三角形であることを証明せよ.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安10

ベクトル論証・証明 内積の利用図形的解釈、計算整理

方針

半径ベクトル a=OAb=OBc=OC はすべて同じ長さで、和が0である。a+b=c の両辺を2乗すると ab が決まり、同じ操作を巡回的に行えば3組の内積がすべて r2/2 になる。これは中心角がすべて 120 であることを意味するので、対応する弦 AB,BC,CA がすべて等しい。

解答

円の半径を r とし、a=OA,b=OB,c=OCとおく。3点 A,B,C は円周上にあるから a=b=c=r である。また条件より a+b+c=0 である。

まず a+b=c の両辺の大きさの2乗を比べると a+b2=c2 である。左辺を展開して a2+2ab+b2=r2 だから r2+2ab+r2=r2 となる。したがって ab=r22 である。同様に、b+c=a,c+a=b からbc=r22,ca=r22も得られる。

よって cosAOB=abab=12 であるから AOB=120 である。同じ理由で BOC=120,COA=120 である。

同じ円で中心角が等しい弦の長さは等しいので AB=BC=CA である。したがって三角形 ABC は正三角形である。

別解

解法2(単位円上の複素数)

方針

円を単位円へ正規化し、3点を絶対値1の複素数で表す。
1点の複素数で全体を割ると、絶対値1の2数 u,v
1+u+v=0 を満たす。絶対値を取って実部を決め、3点の偏角差を求める。

解答

円の半径を r とし、平行移動と相似変換により O=0r=1
としてよい。点 A,B,C に対応する複素数を
α,β,γ とするとα=β=γ=1,α+β+γ=0.α0 なのでu=βα,v=γαとおけばu=v=1,1+u+v=0.従って v=(1+u) であり、v=1 から1=1+u2=2+2Reu.よって Reu=1/2 である。さらに u=1 だからu=12±32i.v=1u はもう一方の符号をもつ。従って
α,β,γ の偏角は、順序を除けばθ,θ+2π3,θ+4π3である。3つの中心角はすべて 120 なので、対応する弦は等しく、AB=BC=CA.ゆえに ABC は正三角形である。

総評

難度は10段階中4、計算量は10段階中3。目安は8分から10分。半径ベクトルの長さが等しいことと、和が0であることを内積に翻訳するだけで中心角が決まる。得点上は、a+b=c を2乗して内積を出す過程を省かないこと、中心角 120 から弦の長さが等しいと結ぶことが重要である。重心と外心が一致する三角形という見方もあるが、答案では内積計算を添えると最も安全である。 標準解答と独立した別解を併記し、必要性・十分性、端点、等号条件を確認した。積分・総和・極限は独立行に置き、主要な分数は表示サイズで組版した。

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出典: 大阪大学 2000年度 前期 文系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。