方針
はを満たすので,積をの形に整理する.は無理数であるから,なら有理部分との係数を比較できる.得られた2本の整数方程式からを消去し,に落とす.整数の積が1であることからとの可能性を確認し,整数解だけを残す.
解答
は方程式の解なので を満たす.またであり,は無理数だからも無理数である.
与えられた式の左辺を展開するとである.これが1に等しいので である.
ここで,もし を満たす有理数がありなら,となってが有理数になってしまう.したがっての係数と定数部分を比較できる.よって であり,後者は すなわち である.
これをに代入すると となる.よって である. は整数なので,左辺は整数の積である.したがって である.
まずの場合, だから である.因数分解して となるので である.このとき だから, である.
次にの場合, だから である.この判別式は であり,204は平方数ではない.したがって整数解は存在しない.
以上より,求める整数の組は である.
別解
解法2
方針
もう一つの根 を導入し,整数係数の式の共役を取る. のノルムが整数であることから を先に決定し,逆元を共役で表して を一度に求める.
解答
2次方程式のもう一つの根を とする.解と係数の関係よりであり, である.与えられた等式の係数は整数なので, の符号を反転した共役の等式元の等式と共役の等式を掛けるととなる.2つの因子は整数だから,それぞれがともに ,またはともに である.
第1因子が ならとなり整数解はない.第1因子が ならであるからを得る.
このときなのでである.与式からとなる. は無理数だから係数を比較してである.したがってである.
総評
難度5,計算量4,目安時間17分. で積を一次式へ落として係数比較する方法が素直である.第2解法では共役とノルムを使い, から を先に決定する.どちらも の候補を根拠なく捨てず,整数解がないことを判別式またはノルムで確認する必要がある.