方針
行列は原点中心に角だけ回転し,長さを倍する変換である.最初の点Pを極座標で表し,の距離と偏角を求める.領域のうちは第三象限なので,偏角の周期からだけが候補になる.その候補についてを直接計算し,不等式をの上限に直して個数を数える.
解答
行列の表す変換は,原点を中心に角だけ回転し,さらに原点からの距離を倍する変換である.
点について であり,まただから,Pの偏角はである. ,なので,である.したがって となる.
まずとなるを調べる.これはが第三象限にあることを意味する.偏角 をを法として見ると,第三象限に入るのは のときである.よって すなわち である.
このとき偏角はと同じ向きなので,とおくとである.したがってである.
領域の残りの条件 は,候補に対して となる.両辺にを掛けると不等号が逆向きになり である.底はより大きいので すなわち である.
以上より,数えるべき正の整数は である.とおくとは0以上の整数で すなわち を満たす.したがって個数は である.
回転しながら縮小する点列
別解
解法2
方針
行列の 乗を,縮小率 と回転角 に分けて直接書く. の極座標表示から第3象限に入る添字を と決め,境界不等式を に変えて等差数列の項数を数える.
解答
回転行列を と書くとであるからである.点 は,原点からの距離が ,偏角が なのでと書ける.
となるのは偏角が第3象限にあるときである.上の偏角は ずつ進むため,該当するのはだけである.このとき偏角は と合同であり,となる.したがって最後の条件はすなわちである.
よって数える添字はである. とおけばだから,個数はである.
総評
難度6,計算量5,目安時間18分.行列を回転角 ,縮小率1/2の相似変換として読む問題である. の偏角を6周期で分類し,第3象限に入る だけを残す.境界条件の負号で不等号を逆向きにする点と,最後の等差数列の項数で初項を1個として数える点に注意する.