Evolton

大阪大学 2012年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

2つの関数をf(t)=12(t+1t),g(t)=t22logtで定める。実数tt>0の範囲を動くとき、点(f(t),g(t))xy平面上に描く曲線をCとする。

(1) t>1のときg(t)>g(1/t)であることを示せ。

(2) sを1以上の実数とする。直線x=12(s+1/s)と曲線Cの共有点の個数を求めよ。

(3) aを1より大きい実数とする。直線x=12(a+1/a)と曲線Cで囲まれる部分の面積を求めよ。

難易度7/ 10計算量7/ 10目安25

関数指数・対数微分積分 対称性の利用置換不等式評価面積計算、部分積分

方針

f(t)=f(1/t) という対称性に着目する。(1)では差 h(t)=g(t)g(1/t) を微分して正値を示す。(2)は f(t)=f(s) を二次方程式にして解を s,1/s と特定し、(1)で対応する2点が異なることを確認する。(3)は t1 側を共通の x の媒介変数として、上下の曲線の差に dx=f(t)dt を掛けて面積を積分する。

解答

(1) h(t)=g(t)g(1/t) とおく。g(1/t)=t2+2logt であるからh(t)=t21t24logt.したがってh(t)=2t+2t34t=2(t21)2t3.t>1 では h(t)>0 であり、h(1)=0 だから h(t)>0 である。よって g(t)>g(1/t) が成り立つ。

(2) f(t)=f(s)t+1t=s+1sと同値である。両辺を整理すると(ts)(t1s)=0となるから、t=s または t=1/s である。

s=1 のときは2つの値が一致するので共有点は1個である。s>1 のときは s1/s であり、(1)より g(s)>g(1/s) だから、同じ x 座標をもつ異なる2点になる。したがって共有点は2個である。

曲線の2枝と縦線の位置関係は次のようになる。
形状を見やすくするため、図では a=3 としている。

(3) 1ta とする。このとき f(t)=12(1t2)0 であり、同じ x=f(t) における上側の点は (f(t),g(t))、下側の点は (f(t),g(1/t)) である。(1)より上下関係も確定している。よって求める面積を S とするとS=1a{g(t)g(1/t)}f(t)dt.したがってS=121a(t21t24logt)(11t2)dt=121a(t211t2+1t44logt+4logtt2)dt.ここで部分積分によりlogtt2dt=logt+1tである。したがってS=12[t33+3t4tlogt3+4logtt13t3]1a=a36+3a22aloga3+4loga2a16a3.

総評

難度7、計算量7。想定時間は25分程度。t1/t が同じ x 座標を与えることを見抜くのが最重要で、(1)(2)は(3)の上下2枝を正しく定めるための誘導である。面積では dy ではなく dx=f(t)dt を使い、上下の高さを g(t)g(1/t) とする。最後の積分は展開項が多いため、項 (logt)/t2 の原始関数を部分積分で別に求め、下端 t=1 で原始関数が0になることを検算に使うとよい。

冊子PDFで見る阪大の関数の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 2012年度 後期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。