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大阪大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

a,b を正の実数とし,f(x)=x4ax3+bx2ax+1とする.

(1) 実数 c に対して f(x)xc で割り切れるとする.このとき c>0 であり,さらに(xc)(x1c)で割り切れることを示せ.

(2) f(x) が4個の実数根をもつとき,a4 を示せ.

(3) a=5 とする.f(x) が4個の実数根をもつような自然数 b をすべて求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

数と式方程式・不等式 対称式の利用、解と係数の関係、不等式評価

方針

相反多項式の根を逆数の組に分ける。(1) で実根が正であることと逆数も根であることを確認し、(2) では4根の積が1であることから相加平均・相乗平均を使う。(3) では逆数対ごとの和を α,β と置き、係数条件と α,β2 を組み合わせる。

解答

(1) f(0)=1 だから c0 である。f(c)=0c2 で割るとc2+1c2a(c+1c)+b=0を得る。もし c<0 なら、左辺の3項はすべて正となって矛盾する。よって c>0 である。さらにf(1c)=f(c)c4=0だから 1/c も根であり、f(x)(xc)(x1/c) で割り切れる。

(2) (1) から4個の実根 s,t,u,v はすべて正である。解と係数の関係よりs+t+u+v=a,stuv=1だから、相加平均・相乗平均よりa=s+t+u+v4stuv4=4となる。

(3) 4個の根を r,1/r,s,1/s と書き、α=r+1r,β=s+1sと置く。α,β2 であり、f(x)=(x2αx+1)(x2βx+1)だから、係数比較によりα+β=5,b=αβ+2を得る。α,β2 かつ和が5なので6αβ254,8b334である。自然数 b8 に限られる。実際、x45x3+8x25x+1=(x1)2(x23x+1)は4個の実根をもつ。したがって b=8 である。

別解

解法2

方針

多項式を x2 で割り、z=x+1/x によって四次方程式を二次方程式へ落とす。実数根に対応する条件 z2 を一貫して使えば、3つの設問を同じ見方で処理できる。

解答

(1) f(c)=0 なら c0 であり、z=c+1/c と置いてz2az+b2=0を得る。もし c<0 なら z2 であるが、a,b>0 よりz2az+b24+2a+b2>0となって矛盾する。よって c>0 である。また c1/c は同じ z に対応するので、1/c も根である。

(2) 4個の実根は (1) により正であり、その積は定数項から1である。したがってa=s+t+u+v4stuv4=4である。

(3) x0 として f(x)=0x2 で割ると(x+1x)25(x+1x)+b2=0となる。すなわち z=x+1/xz25z+b2=0を満たす。この二次方程式の2根を α,β とする。各 z から x2zx+1=0 の実根が2個ずつ得られるための必要十分条件は α,β2 である。解と係数の関係からα+β=5,αβ=b2であり、よって6b2254となる。自然数は b=8 のみで、実際にはf(x)=(x1)2(x23x+1)と因数分解できる。ゆえに b=8 である。

総評

相反多項式の対称性を、根の正値性・逆数対・係数条件へつなぐ問題である。目安時間は25〜30分。(1) で負の根を除く根拠を符号まで書くこと、(3) で z=x+1/x に対応する実数条件が z2 であることが要点になる。b=8 を絞った後は、実際の因数分解まで示して十分性を確認する。解法1は根の組を直接見る方法、解法2は四次式全体を二次式へ圧縮する方法であり、同じ相反性を異なる粒度で捉えている。

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出典: 大阪大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験 数学(理系第2問)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。