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大阪大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

a0a<2πを満たす実数とする.関数f(x)=2x3(6+3sina)x2+(12sina)x+sin3a+6sina+5について,以下の問いに答えよ.

(1) f(x)はただ1つの極大値をもつことを示し,その極大値M(a)を求めよ.

(2) 0a<2πにおけるM(a)の最大値とそのときのaの値,
最小値とそのときのaの値をそれぞれ求めよ.

難易度4/ 10計算量5/ 10目安15

微分三角関数関数 増減表微分による最大最小置換

方針

s=sina とおくと、パラメータは 1s1 の1変数に整理できる。まず f(x) を因数分解し、2つの停留点 x=s,2 の順序が常に s<2 で固定されることを確認する。これにより極大点が x=s だけであると分かるので、M(a)=f(s) を計算して s の二次関数に直す。最後は s=sina が閉区間 [1,1] を動くことを用いて最大・最小と、そのときの a を漏れなく戻す。

解答

(1) s=sina とおくと、1s1 である。このとき f(x)=2x3(6+3s)x2+12sx+s3+6s+5 であり、微分するとf(x)=6x22(6+3s)x+12s=6{x2(2+s)x+2s}=6(xs)(x2)となる。ここで s1 だから s<2 である。したがって f(x) の符号はx(,s)s(s,2)2(2,)f(x)+00+となる。よって f(x)x=s で極大、x=2 で極小となり、極大値はただ1つである。

その極大値を求めるとM(a)=f(s)=2s3(6+3s)s2+12s2+s3+6s+5=(2s33s3+s3)+(6s2+12s2)+6s+5=6s2+6s+5である。したがって M(a)=6sin2a+6sina+5 である。

(2) s=sina とおくと、M(a)=6s2+6s+51s1 である。平方完成して 6s2+6s+5=6(s+12)2+72 となる。12 は区間 [1,1] に含まれるから、最小値は s=12 のとき 72 である。この条件は sina=12 であり、0a<2π より a=7π6, 11π6 である。

最大値は、上に開く放物線 6(s+12)2+72 を区間 [1,1] で見るので、頂点から遠い端点で起こる。端点を比べると Ms=1=5,Ms=1=17 であるから、最大値は 17 である。このとき s=1、すなわち a=π2 である。

別解

解法2(極値との差を因数分解する)

方針

s=sina とおき、f(x)f(s)f(x)f(2) を直接因数分解する。平方因子の残りの符号から x=s が極大点、x=2 が極小点であることを読み取る。極大値は s の二次式となるので、区間 [1,1] 上の放物線として最大・最小を決める。

解答

(1)
s=sina とおくと1s1<2である。与えられた三次式を整理するとf(x)f(s)=(xs)2(2x+s6),f(x)f(2)=(x2)2(2x+23s)となる。

x=s の近くでは2x+s6<0であるから、x=s は極大点である。また x=2 の近くでは2x+23s>0であるから、x=2 は極小点である。実際f(x)=6(xs)(x2)なので停留点はこの2点だけであり、極大値はただ1つである。

極大値はM(a)=f(s)=6s2+6s+5=6(s+12)2+72である。

(2)
1s1 において、頂点 s=1/2 で最小となる。したがってMmin=72,sina=12であり、指定範囲へ戻すとa=7π6,11π6である。

最大値は端点で比較する。M(1)=5,M(1)=17よりMmax=17,a=π2である。

総評

難度4、計算量5、目安時間15分。山場は微分そのものではなく、s=sina とおいた後に停留点の順序 s<2 が全範囲で変わらないことを明示する点である。導関数の符号表と、極値との差の因数分解の2方向から極大点が x=s だけであることを確認できる。採点では、M(a)=f(s) の三次項が消える計算、s[1,1] 上での頂点と端点の比較、最後に a を指定範囲へ戻して列挙することが得点源になる。最大値を放物線の頂点だけで判断して端点比較を忘れない。

冊子PDFで見る阪大の微分の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 2020年度 一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。