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大阪大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

三角形ABCにおいて,辺ABの長さをc,辺CAの長さをbで表す.
ACB=3ABCであるとき,c<3bを示せ.

難易度2/ 10計算量3/ 10目安7

三角関数論証・証明 三角比の利用不等式評価

方針

正弦定理で辺の比を角の正弦の比に直す。条件 C=3B から cb=sin3BsinB となるので、三倍角の公式で 34sin2B に変形する。三角形の角であるため B>0、従って sinB>0 であり、ここから厳密な不等号を得る。

解答

三角形ABCにおいて、辺 AB=c は角Cの対辺、辺 CA=b は角Bの対辺である。正弦定理より csinC=bsinB であるから、C=3B を用いると cb=sinCsinB=sin3BsinB となる。

ここで三倍角の公式 sin3B=3sinB4sin3B を用いる。三角形の内角なので B>0 であり、sinB>0 である。したがって cb=34sin2B である。sin2B>0 より 34sin2B<3 だから cb<3 である。b>0 なので両辺に b を掛けて c<3b を得る。

別解

解法2(円の弦と折れ線の長さを比べる)

方針

正弦定理で c/b=sin3B/sinB とした後、単位円上で中心角 6B の弦を、中心角 2B の3本の弦からなる折れ線と比較する。直線距離は折れ線の長さより短いので、三倍角公式を使わずに sin3B<3sinB を得る。

解答

B=ABC とおくと C=3B である。正弦定理よりcb=sin3BsinBである。

単位円上に、中心角が順に 2B ずつ離れた4点 P0,P1,P2,P3 をとる。3B=C<π であるから、弦の長さはP0P3=2sin3B,P0P1=P1P2=P2P3=2sinBである。

4点は一直線上にはないので、直線距離は折れ線の長さより真に短い。したがって2sin3B=P0P3<P0P1+P1P2+P2P3=6sinBとなる。sinB>0 よりcb=sin3BsinB<3であり、b>0 を掛けてc<3bを得る。

総評

難度2、計算量3、目安時間7分。正弦定理で辺の比を角の正弦へ変換するのが出発点である。三倍角公式なら 34sin2B<3 と直ちに評価でき、単位円の弦なら直線距離が3本の折れ線より短いことから同じ厳密不等式が得られる。どちらの解法でも B>0b>0 を明示し、c/b<3 から辺の不等式へ戻す。

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出典: 大阪大学 2020年度 一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。