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大阪大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

a,bab<1をみたす正の実数とする.
xy平面上の点P(a,b)から,
曲線y=1x (x>0)に2本の接線を引き,
その接点をQ(s,1s),
R(t,1t)とする.
ただし,s<tとする.

(1) sおよびta,bを用いて表せ.

(2)P(a,b)が曲線y=943x2上の
x>0y>0をみたす部分を動くとき,
tsの最小値とそのときのabの値を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

微分図形と方程式 接線・法線、解と係数の関係、微分による最大最小

方針

接点の横座標を u として y=1/x の接線を求め,点 P を通る条件を2次方程式にする。2根の正値性を確認して s,t を表示し,後半は t/sab の単調な関数とみて積 ab を最大化する。

解答

(1)
曲線 y=1x 上の点 (u,1u) における接線はy=xu2+2uである。これが P(a,b) を通る条件はbu22u+a=0となる。判別式は 4(1ab)>0,2根の和と積は 2/b>0,a/b>0 だから,2根は相異なる正数である。小さい根を s,大きい根を t とすればs=11abb,t=1+1abbである。

(2) r=1ab とおくと 0<r<1 であり,ts=1+r1rを得る。右辺は r とともに増加するので,t/s を最小にするには ab を最大にすればよい。

曲線上ではab=a(943a2),0<a<32である。右辺の導関数 9/49a2 の符号から,最大値は a=1/2 でとる。このときb=32,ab=34,r=12だからmints=1+1/211/2=3である。したがって,求める最小値は 3,そのとき(a,b)=(12,32)である。

別解

解法2(根の比と対称式から最小化する)

方針

接線を x+u2y=2u と書いて s,t の和と積だけを求める。r=t/s とおくと r+1/rab だけで表されるため,根号を直接微分せずに比の最小化を積 ab の最大化へ帰着できる。

解答

(1)
曲線 y=1/x 上の点 (u,1/u) における接線と,それが P(a,b) を通る条件はx+u2y=2u,bu22u+a=0である。判別式は 4(1ab)>0,2根の和と積は 2/b>0,a/b>0 なので,2根は相異なる正数である。小さい方を s,大きい方を t とすればs=11abb,t=1+1abbである。

(2)
r=t/s>1 とおく。解と係数の関係からs+t=2b,st=ab,4ab=(s+t)2st=(r+1)2r=r+2+1rだからr+1r=4ab2を得る。r>1 では左辺は単調増加なので,r の最小化は ab の最大化に等しい。

曲線上ではab=a(943a2),0<a<32であり,導関数 9/49a2 の符号から,最大は a=1/2 のときである。したがってb=32,ab=34,r+1r=103,3r210r+3=0となる。r>1 を満たす根は r=3 である。よって最小値は 3,そのとき(a,b)=(12,32)である。

総評

難度6、計算量5。想定時間は20分程度。接線条件を接点の2次方程式へ変換し,ab<1 から相異なる2接点が存在することを確認する。(1)では2根が正であること,(2)では曲線上の範囲 0<a<3/2 を落とさないことが重要である。根号表示を使う方法と根の比 r=t/s の対称式を使う方法は,どちらも ab の最大値 3/4 に帰着する。

冊子PDFで見る阪大の微分の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 2021年度 一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。