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大阪大学 2021年度
理系数学 第3問

問題

を自然数とし,をみたす実数とする.

(1) のとき,不等式

が成り立つことを示せ.

(2) 不等式

が成り立つことを示せ.

(3) とおく.をみたすような実数の値を求めよ.

出典:大阪大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第3問

方針

解法1(与えられた評価を区分求積へつなぐ)

(1)は接線近似との差を導関数で上下から評価し,(2)は区間 で積分する。(3)では を代入して全区間を足し合わせ,主項を定積分,定数項を の区分求積で取り出す。

解法2(対数の基本評価と左右リーマン和で挟む)

と置いて の基本不等式から (1)を示し,(2)は積分する。(3)では左リーマン和と定積分の差を の左右リーマン和で挟み,端点補正の極限を直接求める。

解答

解法1(与えられた評価を区分求積へつなぐ)

(1)

とおく。 において であり、 であるから である。これで右側の不等式が示された。

次に とおく。すると である。 より かつ だから、 である。また なので である。すなわち であるから を得る。以上より である。

別解。(1)の左側は積分で見ることもできる。 のとき

である。 より だから である。これを から まで積分して を得る。

(2)

(1)の不等式を から まで積分する。中央の式については

である。また左端の積分は

である。したがって

が成り立つ。

(3)

(2)において とおく。このとき であり、区間 である。よって (2) を から まで加えると

となる。ここで であるから、ある を用いて

と書ける。これを について解くと

である。

まず

である。また、和の極限として

である。さらに より である。

したがって

である。ゆえに である。

解法2(対数の基本評価と左右リーマン和で挟む)

(1)

に対して

が成り立つ。実際,両辺との差を微分すれば,それぞれ に帰着する。

ここで

とおくと

である。 より なので

を得る。

(2)

(1)を から まで積分する。左端は

であり,中央は

である。したがって問題の不等式が従う。

(3)

とおくと

である。よって有限な極限 をもつためには

でなければならない。

定数項を求めるため

とおく。区間ごとに と変数を取り直すと

である。 は減少するから

である。 について積分し,さらに について足すと

となる。両端はともに

へ収束する。したがって

であり,

である。