問題
次の問いに答えよ.
(1) を実数とする.についての方程式の実数解のうち,をみたすものがちょうど1個あることを示せ.
(2) 自然数に対し,かつをみたす実数をとおく.ををみたす実数とする.このとき,曲線上の点における接線が,不等式の表す領域に含まれる点においても曲線と接するための必要十分条件は,がのいずれかと等しいことであることを示せ.
方針
解法1(接線の傾きと切片を比較する)
の狭義単調性と両端極限で (1) の一意性を示す。(2)では2点での接線が同じ直線になる条件を傾きと切片に分け, の2系列を分類して不要な系列を除外する。
解法2(第二接点を三角関数の周期で分類する)
接線が別の点 でも接するなら,その直線上条件と微分係数条件を同時に満たす。 から を得て各場合を直接代入し,第二接点が右半平面にある条件から を自然数に限定する。
解答
解法1(接線の傾きと切片を比較する)
(1)
とおく。導関数は である。さらに、任意の に対して
である。実際、 は連続で、区間全体で恒等的に にはならない。したがって はこの区間で狭義単調減少である。
また
である。よって は で実数全体の値を一度ずつ取る。したがって任意の実数 に対し、方程式 の実数解のうち をみたすものはちょうど1個である。
(2)
曲線 の における接線は である。これを と書いておく。
この直線が においても曲線 に接するとする。ただし である。 における接線は であるから、2つの接線が一致するための必要十分条件は かつ である。
いま なので である。 から と表される。
まず の場合を考える。このとき , だから、切片条件は となる。 より である。しかしこのとき となり、 に反する。よってこの場合は起こらない。
したがって でなければならない。 で だから、 は自然数である。これを と書く。すると であるから、切片条件は となる。整理すると である。 で割ると を得る。したがって、(1)の一意性により である。これで必要性が示された。
逆に、 とする。このとき である。 であり、、かつ は狭義単調減少だから である。そこで とおくと、 である。また である。
さらに は と同値である。これを用いると が成り立つ。すなわち である。よって における接線と における接線は一致し、しかも である。
以上より、曲線 上の点 における接線が、 の領域に含まれる点でも と接するための必要十分条件は、 が のいずれかと等しいことである。
解法2(第二接点を三角関数の周期で分類する)
(1)
とおく。任意の異なる2点間で の積分は正だから, は狭義単調増加である。また
なので,,すなわち はこの区間にちょうど1個の解をもつ。
(2)
点 における接線と,この直線が でも曲線に接するための必要十分条件は
である。第2式から
を得る。前者を第3式へ代入すると となる。 では だから ,すなわち となり不適である。
後者では なので,第3式は
となる。さらに と から である。 と書けば,(1)の一意性により を得る。
逆に , とおくと ,, である。さらに を変形すれば
も成り立つ。したがって同じ直線が の2点で曲線に接する。
以上から必要十分条件は, が のいずれかに等しいことである。