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大阪大学 2023年度 前期日程 一般選抜理系数学 第5問

1個のさいころをn回投げて,k回目に出た目をakとする.bnbn=k=1na1nkakにより定義し,bnが7の倍数となる確率をpnとする.

(1) p1p2を求めよ.

(2) 数列{pn}の一般項を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

確率数列整数 確率漸化式状態分類、剰余分類

方針

定義から bn=a1bn1+an が成り立つので、7で割った余りだけを追う。さいころの目 1,2,,6 はいずれも7で割って0でないため、bn1 が0なら次は0になれず、0でなければ an の選び方がちょうど1通りある。この2状態の遷移から pn=1pn16 を導き、固定値 17 からのずれとして解く。最後に数え上げによる別解でも同じ一般項を確認する。

解答

(1) n=1 のとき b1=a1 である。さいころの目は 1,2,,6 なので、b1 が7の倍数になることはない。したがって p1=0 である。 n=2 のとき b2=a12+a2 である。a1 は7で割って0でない余りを持つから、a12 も7で割って0でない余りである。したがって、a2=1,2,,6 の中に a2a12(mod7) をみたすものがちょうど1つある。a1 の6通りそれぞれに対して a2 は1通りなので、有利な組は6通りである。よって p2=662=16 である。

(2)
定義より、n2 に対して bn=a1bn1+an が成り立つ。実際、a1bn1=a1k=1n1a1n1kak=k=1n1a1nkakであり、これに an を加えれば bn になる。

以下、7で割った余りを考える。a11,2,,6 のいずれかなので、7で割って0ではない。

もし bn10(mod7) なら bnan(mod7) であり、an は7の倍数ではないから bn は7の倍数にならない。

一方、bn1≢0(mod7) なら、a1bn1 も7で割って0でない。したがって ana1bn1(mod7) をみたす an{1,2,,6} がちょうど1つ存在する。an はそれ以前の目と独立に6通り等確率で出るので、この場合に bn が7の倍数になる条件付き確率は 16 である。

よって pn=0pn1+16(1pn1)=1pn16 である。これを固定値 17 からのずれで書くと pn17=16(pn117) となる。p1=0 だからpn17=(16)n1(p117)=17(16)n1である。したがって pn=17{1(16)n1} を得る。

別解

解法2(該当する出目列の個数を数える方法)

方針

確率ではなく,長さ n の出目列のうち bn0(mod7) となる個数 qn を数える。長さ n1 の列で余りが0でない場合に限り,最後の目がちょうど1通りに決まるため qn=6n1qn1 となる。この個数漸化式を解いて全列数 6n で割る。

解答

(1)
b1=a1 は7の倍数にならないので p1=0 である。b2=a12+a2 では,各 a1 に対しa2a12(mod7)を満たす a2{1,2,,6} がちょうど1つある。よって該当列は6通りでp2=662=16である。

(2)
qn を,長さ n の出目列のうち bn が7の倍数となるものの個数とする。定義からbn=a1bn1+anである。

長さ n1 の列で bn10(mod7) なら,bnan≢0(mod7) なので,最後の目をどう選んでも該当しない。一方,bn1≢0(mod7) なら a1bn1≢0(mod7) であり,ana1bn1(mod7) を満たす目が6種類中ちょうど1つある。

したがってqn=6n1qn1,q1=0.ここで rn=qn6n/7 とおくとrn=rn1,r1=67であるからqn=6n76(1)n17.全出目列は 6n 通りなのでpn=qn6n=17{1(16)n1}である。

総評

剰余を使う確率漸化式の問題。目安時間は22〜26分。bn の式をそのまま扱うと重く見えるが、bn=a1bn1+an に気づけば、7で割った余りが0か0でないかだけの問題になる。bn10 からは次に0へ行けない点と、非零からは6通り中ちょうど1通りで0になる点が採点の中心である。数え上げの別解も、同じ構造を個数で確認できるため検算として有効である。 公式出題意図は定義を正確に読み,整数と数列の基本事項を用いて確率を求める力である。確率遷移と列の個数漸化式を別々に立て,同じ一般項に到達することを確認した。

冊子PDFで見る阪大の確率の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 令和5年度一般選抜(前期日程)数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。