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大阪大学 2025年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

座標空間に3点O(0,0,0)A(0,1,1)P(x,y,0)がある.
OAP=30かつy0を満たすように点Pが動くとき,
(x+1)(y+1)の最大値と最小値を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安22

ベクトル図形と方程式 内積の利用座標設定微分による最大最小

方針

角度条件を内積で表し,3x2+(y+1)2=3 という楕円に直す。Y=y+1 とおけば,y0 から 1Y3 であり,x=±(3Y2)/3 と書ける。(x+1)YY>0 なので最大は x が正の枝,最小は x が負の枝で調べる。各枝で微分して,最大は内部点 Y=3/2,最小は負の枝の端 Y=1 で起こることを示す。別解として,楕円を x=sinθY=3cosθ とおいて三角関数なしの1変数 u=sinθ に直してもよい。

解答

AO=(0,1,1),AP=(x,y1,1) である。したがって AOAP=2y であり,AO=2,AP=x2+(y1)2+1である。

OAP=30 より 2y2x2+(y1)2+1=32 である。この式を整理する。両辺を2乗して 4(2y)2=6{x2+(y1)2+1} となる。これを展開すると 3x2+y2+2y2=0 すなわち 3x2+(y+1)2=3 である。なお,この式と y0 から y31<2 となるので,もとの内積の符号条件 2y>0 も満たされる。

ここで Y=y+1 とおく。y0 より 1Y3 であり,楕円の式は 3x2+Y2=3 となる。したがって x=±3Y23 である。求める量は (x+1)(y+1)=(x+1)Y である。

まず最大値を調べる。Y>0 なので,最大値は x が正の枝で起こる。そこでΦ(Y)=Y(1+3Y23)(1Y3)とおく。s=3Y2 と書くと Φ(Y)=Y+Y3s であり,Φ(Y)=1+13(sY2s)=1+32Y233Y2である。Φ(Y)=0 とすると 2Y23=33Y2 であり,この範囲で解は Y=32 である。実際,1<Y<32Φ(Y)>032<Y<3Φ(Y)<0 となるので,ここで最大をとる。このとき x=3(3/2)23=12 であるから,最大値は (12+1)32=94 である。

次に最小値を調べる。Y>0 なので,最小値は x が負の枝で起こる。そこで Ψ(Y)=Y(13Y23) とおく。同様に微分すると Ψ(Y)=132Y233Y2 である。1Y<3 では 33Y2>0 であり,直接確認すると Ψ(Y)>0 である。例えば Ψ(Y)>033Y2>32Y2 であり,右辺が 0 以下なら明らかで,右辺が正のときは2乗して 3(3Y2)>(32Y2)2 すなわち Y2(94Y2)>0 を得る。これは 1Y<3/2 で成り立つ。したがって Ψ は範囲全体で増加し,最小は Y=1 でとる。

Y=1 のとき x=313=63 であるから,最小値は (163)1=163 である。

以上より,最大値は 94 最小値は 163 である。

(x,y) は楕円 3x2+(y+1)2=3 のうち y0 の弧上を動く。最大・最小を与える点は次の位置にある。

別解

解法2(楕円弧の三角関数表示)

方針

内積条件を楕円 3x2+(y+1)2=3 に直した後、弧全体を x=sinθy+1=3cosθ と一度に媒介表示する。目的関数の導関数は (1+sinθ)(12sinθ) に因数分解できるため、最大点と両端の比較が短くなる。

解答

AO=(0,1,1)AP=(x,y1,1) なので、角度条件を2乗して整理すると3x2+(y+1)2=3を得る。y0 のもとでは 2y>0 も成り立つため、2乗による余分な点はない。

Y=y+1 とし、x=sinθ,Y=3cosθとおく。1Y3 だから、θ0θθ0sinθ0=2/3 とできる。求める量はF(θ)=3(1+sinθ)cosθである。微分するとF(θ)=3(1+sinθ)(12sinθ)となる。この範囲では 1+sinθ>0 なので、Fsinθ=1/2 まで増加し、その後減少する。よって最大値は3(1+12)32=94である。

最小値は両端のいずれかでとる。左端では sinθ=2/3cosθ=1/3 だから F=16/3、右端では F=1+6/3 である。したがって最小値は 16/3 である。

総評

公式の出題意図は、空間図形の条件を適切に表し、その下で最大値・最小値を正確に求める力を問うとしている。空間の角度条件を平面上の楕円に変換して最大・最小を求める問題。目安時間は22分前後。内積式を2乗する前に,後で 2y>0 が満たされることを確認するのが丁寧である。最大は x 正,最小は x 負の枝で起こるため,ここを一つの式で済ませようとすると符号の扱いが崩れやすい。採点上は,3x2+(y+1)2=3 の導出,1Y3 の範囲,最大・最小それぞれの増減確認が中心になる。
角度条件から得た楕円弧を細分走査し、最大値 9/4 と最小値 16/3 を独立検算した。

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出典: 大阪大学 2025年度 一般選抜 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。