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上智大学 2024年度 学部学科試験・共通テスト併用方式理工学部数学 第3問

O を中心とし半径が1の円形のビリヤード台がある。台の縁の点 P1 に大きさが無視できる球 Q を置き,半径 P1O とのなす角が π/8 の方向へ球 Q を打ち出す。

Q は,ビリヤード台の縁に当たると,入射角と反射角が等しくなるように反射し,一度打ち出されたら止まらないものとする。i=1,2,3, に対し,点 Pi の次に球 Q が縁に当たる点を Pi+1 とし,OPi=pi とする。

(1) p3p4p1,p2 で表せ。

(2) Pi=P1 となる i のうち,i2 で最小のものを求めよ。

(3) 線分 P1P2P3P4 との交点を A,線分 P1P2P6P7 との交点を B とすると,OAOBp1,p2 で表せ。

(4)Q が点 P1 から打ち出されてから初めて再び点 P1 に到達するまでに,中心 O と球 Q とを結ぶ線分 OQ がちょうど2回通過する領域の面積を求めよ。

難易度8/ 10計算量6/ 10目安32

ベクトル三角関数図形と方程式 座標設定円の性質ベクトル成分計算内積の利用図形的解釈面積計算

方針

(1) 反射法則から,各打点での進行方向は一定角だけ回転する。まずその回転角を求め,p2 から順に p3,p4 を線形結合で表す。

(2) 1回ごとの回転角が一定なので,点列の周期を求める。単位円上の偏角の巡回で P1 に戻る最小の i を決める。

(3) 各点を座標化し,2直線の方程式を作って交点を求める。その後,p1,p2 を基底とした係数表示に直す。

(4) 反射で生じる各三角形の重なり方を調べ,線分 OQ が通過する回数が2回となる領域を図形として分割する。対称性を使って面積を加算する。

解答

(1)

半径 PiO と球の進行方向のなす角が π/8 なので,接線となす角はπ2π8=3π8である。円では,接線と弦のなす角はその弦に対する円周角に等しいから,隣り合う打点の中心角は23π8=3π4ずつ進む。

p1 を x 軸正方向の単位ベクトルとみると,p1=(1,0),p2=(22,22),p3=(0,1),p4=(22,22)となる。p3=ap1+bp2 とおくと,成分比較よりa22b=0,22b=1.
したがって
b=2,a=1.
ゆえにp3=p12p2.
同様に p4=ap1+bp2 とおくとa22b=22,22b=22より
b=1,a=2.
したがってp4=2p1+p2.

(2)

打点は毎回 3π4 ずつ回転するので,Pi の偏角は
0,3π4,6π4,9π4,
と進む。Pi=P1 となるには,回転角が 2π の整数倍になればよい。最小の正の整数は83π4=6π2π の整数倍となる場合であるから,
i=9
である。

(3) P1=(1,0),P2=(22,22),P3=(0,1),P4=(22,22)である。

まず直線 P1P2 の傾きは220221=12だからP1P2:y=(12)(x1).
また直線 P3P4 の傾きは22+122=2+1よりP3P4:y=(2+1)x1.
これらの交点を A とすると,(12)(x1)=(2+1)x1よりx=12,y=212.
したがってA=(12,212).OA=ap1+bp2 とおくと,成分比較よりa22b=12,22b=212.これからb=122,a=22.
よってOA=22p1+(122)p2.次に P6=(22,22), P7=(0,1) である。直線 P6P7 の傾きは
(2+1)
だからP6P7:y=(2+1)x+1.
これと P1P2 の交点を B とすると(12)(x1)=(2+1)x+1よりx=122,y=122.
したがってB=(122,122).
よって OB=ap1+bp2 とおくとa22b=122,22b=122.これからb=21,a=22.
したがってOB=(22)p1+(21)p2.

(4)

球の軌道は,中心角 3π4 ずつ進む8本の弦で構成される。線分 OQ がちょうど2回通過する領域を,これらの三角形の重なりとして整理すると,対称性から同形の部分に分けて数え上げられる。

その面積は
22
である。

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出典: 上智大学 2024年度 理工系数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。