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東北大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

正の数α,β,m,nが次の条件を満たしている.2α+β=π4,tan⁡α=1m,tan⁡β=1n(1) mを用いてnを表せ.

(2) m,nがともに整数であるとき,mとnを求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安21分

三角関数、整数 式変形、文字消去、範囲評価、約数・倍数

方針

条件 2α+β=π/4 から β=π/4−2α とし、tan⁡2α と tan⁡(π/4−2α) を加法定理で表す。(2) では β>0 から分母が正であることを確認し、n=1+4m/(m2−2m−1) と変形して、正の整数候補を有限個に絞る。

解答

(1) tan⁡α=1m であるからtan⁡2α=2tan⁡α1−tan⁡2α=2/m1−1/m2=2mm2−1である。
また β=π4−2α なのでtan⁡β=tan⁡(π4−2α)=1−tan⁡2α1+tan⁡2αである。これに上の式を代入してtan⁡β=1−2mm2−11+2mm2−1=m2−2m−1m2+2m−1となる。
一方、tan⁡β=1/n であるから 1n=m2−2m−1m2+2m−1 であり、n=m2+2m−1m2−2m−1 である。

(2) β>0 だから tan⁡β>0 である。したがって (1) の分母 m2−2m−1 は正でなければならない。特に整数 m について m≧3 である。
また n=m2+2m−1m2−2m−1=1+4mm2−2m−1 である。n が整数となるには、正の整数 m2−2m−1 が 4m を割り切る必要がある。特に m2−2m−1≦4m である。すなわち m2−6m−1≦0 だから、m≧3 と合わせて m=3,4,5,6 だけを調べればよい。

実際に計算するとm3456m2−2m−1271423n723/717/747/23である。したがって整数となるのは m=3,n=7 だけである。

加法定理で tan⁡β を m の有理式に直し、整数条件を調べる

別解

解法2

方針

(1) 加法定理から n の式を得る。(2) d=m2−2m−1 とおくと、整数条件は d∣4m である。一方 d≡−1(modm) なので d と m は互いに素であり、d∣4 まで絞れる。

解答

(1) tan⁡2α=2/m1−1/m2=2mm2−1.β=π/4−2α だから1n=tan⁡β=1−tan⁡2α1+tan⁡2α=m2−2m−1m2+2m−1.よってn=m2+2m−1m2−2m−1.(2) β>0 より分母は正で、整数 m について m≧3 である。ここでd=m2−2m−1とおくとn=1+4md.n が整数なら d∣4m である。一方d≡−1(modm)だから d と m は互いに素である。したがって d∣4 でなければならない。

d>0 なので d=1,2,4 のいずれかであり、(m−1)2=d+2である。m が正の整数になるのは d=2、m−1=2 の場合だけである。よってm=3,n=1+4⋅32=7である。

総評

三角関数の加法定理と整数条件を組み合わせる問題。目安時間は21分。(1) は β=π/4−2α を作るのが自然である。(2) は β>0 から分母が正になることを先に確認し、n=1+4m/(m2−2m−1) として割り切り条件へ落とす。候補を m=3,4,5,6 に絞る過程を書けば、整数解の確認が十分に説得的になる。 2つの解法と解説図を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号も確認した。

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出典: 東北大学 1984年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。