方針
まず を で調べ、端点値と単調性から解 の位置を押さえる。 は2乗して に直す。面積では2曲線の差を と因数分解し、 と で上下関係が逆になることを確認する。積分後、(1)の不等式で を示す。
解答
(1) とおく。区間 では 、 であるから である。したがって はこの区間で増加する。
また である。よって方程式 の解 は を満たす。
次に を示す。両辺は正なので、これは2乗して すなわち と同値である。したがって を示せばよい。上で得た と より とは言えないので、ここでは標準的な評価 を用いると である。よって となり、求める不等式が成り立つ。
(2)
2曲線の差を調べるとである。 では であり、また なので である。したがってである。
一方、 では であり、 だから である。よってである。
ここで とおくと である。したがって である。
また で、 だから である。よって である。これを に代入すると となる。したがって である。
よって である。(1)より だから である。さらに であり、 の範囲では右辺は減少するのでより実際には正である。したがって であり、 が示された。
別解
解法2
方針
2曲線の差 の符号を区間ごとに確認した後、 と を別々に計算せずとまとめる。原始関数を で整理し、(1)の平方根評価と を使って正値を示す。
解答
(1)
とおく。 ではまた なので、解 は一意で より である。両辺が正であることに注意して2乗するとよって第2の不等式も成り立つ。
(2) では 、 では である。したがって原始関数をとすれば、かつ より倍角公式を用いて整理すると(1)からさらに 、 なのでよって 、すなわち である。
総評
三角方程式の解の位置評価と、面積差の符号評価を組み合わせる問題。(1)では で が増加することを確認し、解の位置をただの図示で済ませないことが重要である。(2)は2曲線の差を と因数分解すると、区間ごとの上下関係が明確になる。積分後の はそのままでは分かりにくいので、(1)の の下からの評価を使うのが誘導の意図である。 面積を別々に求める方法と差を一括積分する方法で を照合し、誘導不等式から正値を示した。