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東北大学 1982年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

k を正の定数とする。曲線 y=cos⁡kx と3直線x=−θ,x=0,x=θ(0<θ<2πk)との交点を通る円の中心を P とする。θ が0に近づくとき、P はどのような点に近づくか。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15分

三角関数、図形と方程式、関数 対称性の利用、極限計算、円の性質

方針

3点は y 軸について対称なので、通る円の中心 P は y 軸上にある。そこで P=(0,Y) と置き、中心から (0,1) までの距離と、中心から (θ,cos⁡kθ) までの距離を等しくする。得られた Y の式を、sin⁡t/t→1、2(1−cos⁡t)/t2→1 を用いて評価する。

解答

曲線 y=cos⁡kx と3直線 x=−θ,x=0,x=θ との交点は (−θ,cos⁡kθ),(0,1),(θ,cos⁡kθ) である。

左右の2点が y 軸について対称であり、中央の点も y 軸上にある。したがって、この3点を通る円の中心は y 軸上にある。そこで P=(0,Y) とおく。

中心から (0,1) までの距離の2乗は (1−Y)2 である。中心から (θ,cos⁡kθ) までの距離の2乗は θ2+(cos⁡kθ−Y)2 である。これらが等しいので θ2+(cos⁡kθ−Y)2=(1−Y)2. 展開して Y について解くと 2Y(cos⁡kθ−1)=θ2+cos⁡2kθ−1. すなわち Y=θ2−sin⁡2kθ2(cos⁡kθ−1). ここで t=kθ とおく。すると θ=tk であり、θ→0 のとき t→0 である。上の式は Y=sin⁡2t−t2k22(1−cos⁡t) と書き直せる。さらにY=(sin⁡tt)2−1k22(1−cos⁡t)t2である。lim⁡t→0sin⁡tt=1,lim⁡t→02(1−cos⁡t)t2=1を用いると lim⁡θ→0Y=1−1k2. したがって P は (0,1−1k2) に近づく。

別解

解法2(垂直二等分線)

方針

対称性から中心Pを y 軸上に置く。中央の交点と右側の交点を結ぶ弦について、中点を通る垂直二等分線の傾きを使って中心の高さを直接表し、基本極限へ帰着する。

解答

3点をA=(0,1),B=(θ,cos⁡kθ),C=(−θ,cos⁡kθ)とする。対称性から円の中心は P=(0,Y) と書ける。

弦 AB の中点はM=(θ2,1+cos⁡kθ2)である。AB の傾きは (cos⁡kθ−1)/θ だから、その垂直二等分線の傾きは θ/(1−cos⁡kθ) である。M から x=0 まで戻るとY=1+cos⁡kθ2−θ22(1−cos⁡kθ).ここでlim⁡θ→0cos⁡kθ=1,lim⁡θ→02(1−cos⁡kθ)θ2=k2だからlim⁡θ→0Y=1−1k2.したがって P は(0,1−1k2)に近づく。

総評

難度は10段階で5、計算量は10段階で4程度。試験場ではおよそ25分を見込む。対称性から中心が y 軸上にあると見抜けば、未知数は Y だけになる。あとは二つの半径を等しくして Y を求めるだけである。極限では、cos⁡kθ−1 が0に近づくため、そのまま代入できない。sin⁡t/t と 2(1−cos⁡t)/t2 の基本極限に直して処理すると、近づく点が (0,1−1k2) と明確に出る。

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出典: 東北大学 1982年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。