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東北大学 1985年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第6問

平面x+2y+2z=9上に点A(5, −1, 3)を中心とする半径2の円を描く.
点Pがこの円周上を動くときOP‾の平方の最小値を求めよ.
ただしOは原点(0, 0, 0)とする.

難易度6/ 10計算量4/ 10目安15分

ベクトル、図形と方程式 座標設定、計算整理、範囲評価

方針

平面への原点からの垂線の足 H を求める。円はその平面内にあり,OH は平面に垂直なので,任意の円周上の点 P について OP2=OH2+HP2 と分解できる。あとは平面内で,中心 A,半径2の円周上の点と H との距離の最小値を求める。 H が円の外にあること,すなわち AH>2 も確認してから最短距離を決める。

解答

平面 x+2y+2z=9 の法線ベクトルは n⃗=(1,2,2) であり,∣n⃗∣2=12+22+22=9 である。原点からこの平面へ下ろした垂線の足を H とする。H は n⃗ の方向にあるので H=s(1,2,2) とおける。これを平面の式に代入すると s+4s+4s=9 より s=1 である。したがって H=(1,2,2) であり OH=12+22+22=3 である。

円の中心は A=(5,−1,3) である。実際,5+2(−1)+2⋅3=9 なので A は平面上にある。平面内での A と H の距離はAH2=(5−1)2+(−1−2)2+(3−2)2=42+(−3)2+12=26であるから AH=26 である。

任意の円周上の点 P はこの平面上にある。OH は平面に垂直であり,HP は平面内にあるので OP2=OH2+HP2 である。よって OP2 を最小にするには,平面内で HP を最小にすればよい。

平面内の円は中心 A,半径2である。AH=26>2 なので,H に最も近い円周上の点は,線分 AH 上で A から H の方向へ半径2だけ進んだ点である。したがって HPmin⁡=AH−2=26−2 である。

よってOPmin⁡2=OH2+(HPmin⁡)2=32+(26−2)2=9+26−426+4=39−426である。

別解

解法2

方針

円周上の点を P=A+u⃗ と表し、u⃗ が平面に平行で長さ2であることを使う。A の平面方向成分は HA→ なので、内積の最小値をコーシー・シュワルツの不等式で直接求める。

解答

原点から平面へ下ろした垂線の足を H とする。法線方向が (1,2,2) であるからH=(1,2,2).したがってHA→=(4,−3,1),∣HA→∣=26.円周上の点はP=A+u⃗と表せる。ただし u⃗ は平面に平行で ∣u⃗∣=2 である。OA→=OH→+HA→ で、OH→⊥u⃗ だからOP2=∣OA→+u⃗∣2=OA2+∣u⃗∣2+2HA→⋅u⃗.ここで OA2=52+(−1)2+32=35 である。またコーシー・シュワルツの不等式よりHA→⋅u⃗≧−∣HA→∣ ∣u⃗∣=−226.等号は u⃗ が HA→ と反対向きのときに成り立ち、この u⃗ は平面に平行だから実現できる。よってOPmin⁡2=35+4−426=39−426.

総評

難易度は6,計算量は4程度である。想定時間は14分から20分程度。原点から平面への垂線の足 H を先に求めると,空間問題が平面内の円と点の距離に変わる。OP2=OH2+HP2 の直交分解を明示することが採点上の要点である。中心 A と H の距離が半径2より大きいことを確認してから HPmin⁡=AH−2 と書くと,円内外の場合分けの抜けを防げる。

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出典: 東北大学 1985年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。