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東北大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

空間における基本ベクトルe1=(1,0,0),e2=(0,1,0),e3=(0,0,1)を使って,3つのベクトルabca=e1+e2,b=e1e2,c=e1+e3と定める.

(1) ab
bc
ca
のなす角をそれぞれ求めよ.

(2) 2つのベクトルbcに直交し,
ベクトルaとの内積が1であるようなベクトルをpとする.
p
基本ベクトルe1e2e3で表せ.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安12

ベクトル 内積の利用ベクトル成分計算

方針

(1) は3つのベクトルを座標で書き、内積と長さから cosθ を求める。ab は内積が0なので直角、残り2組は内積が 1、長さがどちらも 2 なので角が 120 になる。(2)p=(x,y,z) とおき、bc との直交条件と、a との内積条件の3本の一次方程式を解く。

解答

(1)
与えられたベクトルは a=(1,1,0),b=(1,1,0),c=(1,0,1) である。まず a=b=c=2 である。 ab については ab=11+1(1)+00=0 である。したがって cos(a,b)=0 なので、なす角は π2 である。

次に bc=1(1)+(1)0+01=1 であるから cos(b,c)=122=12 である。よって、なす角は 2π3 である。

また ca=(1)1+01+10=1 であるから、同じく cos(c,a)=12 である。したがって、なす角は 2π3 である。

(2) p=(x,y,z) とおく。pbc に直交するので pb=xy=0 であり、pc=x+z=0 である。また a との内積が1であるから pa=x+y=1 である。

これらを解くと、x=yz=xx+y=1 より x=y=z=12 である。したがってp=12e1+12e2+12e3である。

別解

解法2(直交方向を先に決める)

方針

(1) は長さと内積から3つの角を求める。(2)は b,c の両方に直交するベクトルの成分比を先に決め、a との内積で倍率を確定する。

解答

(1) a=(1,1,0),b=(1,1,0),c=(1,0,1)で、3本とも長さは 2 である。内積はab=0,bc=1,ca=1.したがって、なす角は順にπ2,2π3,2π3.(2)
p=(x,y,z)b,c に直交する条件はxy=0,x+z=0.よって p(1,1,1) と平行であり、p=t(1,1,1) と書ける。さらにpa=2t=1だから t=1/2 である。したがってp=12e1+12e2+12e3.

総評

空間ベクトルの内積と直交条件を確認する基本問題で、目安は12分。(1)は3本の長さが全て√2である点をまとめると速い。(2)は3本の一次方程式を解く方法と、直交方向を先に決める方法で検算できる。cの第1成分の負号が主な失点箇所である。

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出典: 東北大学 1986年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。