方針
漸化式の右辺に k が一次式で入っているので、ak も k の一次式になると見て特解を探す。実際に ak=(r−1)k+1 が初項と漸化式を満たすことを帰納法で確認すればよい。最後は等差数列の和に帰着する。
解答
漸化式は ak+1=rak−(r−1)2k である。右辺が k の一次式を含むので、ak が k の一次式になると予想する。
実際、ak=(r−1)k+1 とおくと、初項は a1=(r−1)+1=r となり、与えられた a1=r と一致する。また、この式が k で成り立つとするとrak−(r−1)2k=r{(r−1)k+1}−(r−1)2k={r(r−1)−(r−1)2}k+r=(r−1)k+r=(r−1)(k+1)+1.したがって ak+1=(r−1)(k+1)+1 である。数学的帰納法により ak=(r−1)k+1 がすべての自然数 k で成り立つ。
よってk=1∑nak=k=1∑n{(r−1)k+1}=(r−1)2n(n+1)+n.したがってk=1∑nak=(r−1)2n(n+1)+nである。
別解
解法2:隣り合う項の差が一定と示す
方針
一般項そのものを予想せず、差 dk=ak+1−ak に注目する。元の漸化式を k+1 と k で書いて引くと、dk だけの一次漸化式になる。初めの差がその漸化式の不変値 r−1 に一致するため、元の数列が等差数列だと分かり、和を直ちに求められる。
解答
まずa2=ra1−(r−1)2=r2−(r−1)2=2r−1だからd1=a2−a1=r−1である。ここで dk=ak+1−ak とおく。元の漸化式を連続する二つの添字で書いて引くとdk+1=ak+2−ak+1=r(ak+1−ak)−(r−1)2=rdk−(r−1)2.もし dk=r−1 ならdk+1=r(r−1)−(r−1)2=r−1.初めに d1=r−1 だから、帰納的に全ての k で dk=r−1 である。
したがって {ak} は初項 r、公差 r−1 の等差数列でありak=r+(k−1)(r−1)=(r−1)k+1.よってk=1∑nak=2n{2r+(n−1)(r−1)}=(r−1)2n(n+1)+n.r=1 のときも dk=0 となり、同じ式が成り立つ。
総評
難度4、計算量3、目安時間10分。非同次漸化式だが、一般項が一次式になること、または隣接差が一定になることを見抜けば短く解ける。予想だけで終わらず初項と漸化式による確認を書くことが採点上の要点である。r=1 でも除算を使わない二つの解法はそのまま成立し、数列は定数列になる。
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出典: 東北大学 1987年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。