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東北大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

単位円上の点(a,b) (a2+b2=1)から,
放物線y=x2へ異なる2本の接線が引けるとき,
この2本の接線とy=x2で囲まれた図形の面積を最大にしたい.
このような点(a,b)を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安22

微分図形と方程式 接線・法線面積計算微分による最大最小

方針

放物線 y=x2 の接点を x=t とすると接線は y=2txt2 である。点 (a,b) を通る条件から、接点の t は2次方程式 t22at+b=0 の2根になる。2本の接線と放物線で囲まれる面積は、接点間隔 t1t2 の3乗に比例し、具体的に t1t2312 である。したがって単位円上で a2b を最大化し、2本の接線が異なる条件も確認する。

解答

放物線 y=x2x=t における接線は y=2txt2 である。この接線が点 (a,b) を通る条件は b=2tat2 すなわち t22at+b=0 である。したがって、点 (a,b) から引ける接線の接点の x 座標を t1,t2 とすると、t1,t2 はこの2次方程式の2根である。異なる2本の接線が引ける条件は t1t2 である。

ここで、2本の接線と放物線で囲まれる面積を t1,t2 で表す。t1<t2 とする。2本の接線の交点の x 座標は、2t1xt12=2t2xt22 より x=t1+t22 である。したがって面積はt1(t1+t2)/2{(2t1xt12)x2}dx+(t1+t2)/2t2{(2t2xt22)x2}dxの絶対値であり、計算すると (t2t1)312 である。よって面積を最大にするには t1t2 を最大にすればよい。

2次方程式の根の差について (t1t2)2=(t1+t2)24t1t2=(2a)24b=4(a2b) である。したがって a2b を単位円 a2+b2=1 の上で最大にすればよい。a2=1b2 より a2b=1b2b=54(b+12)2 である。これは b=12 のとき最大値 54 をとる。このとき a2=1b2=114=34 なので a=±32 である。さらに a2b=54>0 だから、接線は確かに異なる2本である。

よって求める点は(32,12),(32,12)である。

別解

解法2:接点を中点と半間隔で対称化する

方針

二つの接点を t1=ad, t2=a+d と置く。根と係数の関係から d2=a2b である。座標を x=a+u と平行移動すると、左右の囲まれた部分は同じ形になり、放物線と各接線の差は接点からの距離の2乗になる。面積を d だけで積分し、単位円条件で d2 を最大化する。

解答

接点の x 座標を t とすると接線はy=2txt2.これが (a,b) を通る条件は t22at+b=0 である。二根をt1=ad,t2=a+d(d>0)と置くと、根の積からa2d2=b,d2=a2b.二接線の交点の x 座標は a である。放物線と t1 での接線との差はx2(2t1xt12)=(xt1)2,t2 側も同様である。よって囲まれた面積はS=t1a(xt1)2dx+at2(xt2)2dx=d33+d33=2d33.したがって d2=a2b を最大にすればよい。単位円上ではa2b=1b2b=54(b+12)2.最大は b=1/2 のときであり、そのとき a2=3/4 である。さらに d2=5/4>0 なので接線は異なる。よって求める点は(32,12),(32,12)である。

総評

難度7、計算量7、目安時間22分。接点を未知数にして、点を通る接線条件を2次方程式へ変えるのが第一の山である。面積が接点間隔の3乗に比例することは、積分区間を左右に分けて根拠を示す。接点の中点と半間隔による対称化でも同じ式を確認した。単位円条件で平方完成した後、判別式が正で異なる2接線になることまで確認する。

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出典: 東北大学 1987年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。