方針
前期文系第4問と同じ構造だが、 により1次変換が変わる。点 を、基底 の組み合わせとして表すと、移った点を直接計算できる。原点と移った点を結ぶ直線が と交わる条件から を得て、固定点からのずれで解く。
解答
(1)
直線 上の点 を とおく。この点は と表せる。
1次変換 は かつ である。したがって を移した点 はである。整理すると である。この2座標の和は である。
原点と を通る直線上の点は、ある倍率 を用いて と表される。これが 上にあるためには であるから である。したがって であり、特に を得る。
この漸化式の固定点を とすると だから である。よって である。 なのでである。
また だからである。よってである。
(2) である。上で得た式から なので である。これが に等しいから である。したがって である。
よって または である。これを解いて を得る。
別解
解法2:ずれの量を直接2倍する
方針
の第1座標を とする。変換と原点からの射影を1回まとめて漸化式を作り、その固定点からのずれが毎回2倍になることを利用する。 はずれの差として一度に計算する。
解答
(1) とおく。2つの与えられた方向へ分解して を求め、原点から
へ戻すとこの変換の固定点はであるから よりまた なので(2)である。したがって条件はよってとなり、または
総評
前期文系第4問の構造を含みつつ、係数 によって漸化式が平行移動する問題である。目安時間は25分。点を と置き、 の組み合わせで表すと計算が短い。漸化式 は固定点 からのずれで解くと、距離公式まで一気に整理できる。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。 図は立式の対応を示す解説図であり、結論には依存しない。