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東北大学 1990年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第1問

図形C:7x2+3y243xy=9について,次の問に答えよ.

(1) 図形Cを原点のまわりに30だけ回転した図形の方程式を求めよ.

(2) 図形Cを円x2+y2=1に移す1次変換を表す行列A=(abcd)(a,b,c,dは実数,adbc>0)で,点(3,1)を点(1,13)
移すものを求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

行列図形と方程式 回転・拡大座標設定、計算整理

方針

(1) は回転後の座標を置き、元の座標を逆向きに30度戻して二次式へ代入する。(2)は(1)で楕円の主軸が見えたことを使い、まず円へ移す標準的な拡大縮小を作る。さらに点 (3,1) の移る先と、行列式が正である条件から向きを決める。最後に行列で条件を直接確認する。

解答

(1)
回転後の座標を (X,Y) とする。図形を原点のまわりに30度だけ回転した後の点 (X,Y) に対応する元の点 (x,y) は、逆に30度戻して x=3X+Y2,y=X+3Y2 である。これを 7x2+3y243xy=9 へ代入する。

各項をまとめると 7x2+3y243xy=9X2+Y2 であるから、回転後の図形の方程式は 9X2+Y2=9 である。座標名を (x,y) に戻せば 9x2+y2=9 である。

(2)
(1)の結果から、30度回転後の座標 (X,Y) では図形は X2+Y29=1 である。したがって、まず30度回転後の座標を取り、さらに Y 成分を3分の1にすれば円 U2+V2=1 に移る。

元の座標 (x,y) に対して X=3xy2,Y=x+3y2 であるから、候補となる1次変換は U=X=3xy2,V=Y3=x+3y6 である。よって行列はA=(32121636)である。

条件を確認する。まずA(31)=(321236+36)=(113)である。またadbc=3236(12)16=14+112=13>0である。さらに U2+V2=19(7x2+3y243xy) なので、図形 C 上では U2+V2=1 となる。したがって求める行列はA=(32121636)である。

別解

解法2:主軸方向を先に見つけて変換を組み立てる

方針

二次式が簡単になる直交方向を直接見つけ、30度回転した座標で楕円の半軸を読む。楕円を円へ縮める変換を作り、指定点と行列式の条件で向きを確認する。

解答

(1)
30度回転後の座標を (X,Y) とすると、元の座標はx=3X+Y2,y=X+3Y2.代入して整理すると7x2+3y243xy=9X2+Y2.したがって回転後の図形は9X2+Y2=9.(2)
元の点から回転後の座標を得る式はX=3xy2,Y=x+3y2.楕円X2+Y29=1を単位円へ移すには、X はそのまま、Y1/3 倍すればよい。したがって(UV)=(32121636)(xy).(3,1)(1,13)へ移り、行列式は13>0.よって求める行列はA=(32121636).なお、楕円を単位円へ移す別の正の行列式をもつ変換があれば、上の変換の後に原点中心の回転を施したものになる。指定された非零ベクトル(1,13)を動かさない回転は恒等変換だけなので、この A は一意である。

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中6。二次曲線の回転では、図形を回すのか座標を戻すのかを混同しやすい。(2)は楕円を円にするための「回転してから縦方向を3分の1」という手順を行列に落とす問題である。試験場では20分程度で、点の移動条件と adbc>0 の確認を最後に必ず入れたい。

冊子PDFで見る東北大の行列の問題で問題集を作る

出典: 東北大学 1990年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。