方針
複素数の等式が になる条件は、実部と虚部がともに になることである。虚部の式から を で表し、実部へ代入して についての2次方程式にする。求めるのは の値ではなく実数解の存在する の範囲なので、判別式が 以上である条件を端点込みで整理する。
解答
与えられた式の実部と虚部をそれぞれ とおくと である。第2式より であるから、これを第1式に代入して すなわち を得る。
ここで を固定して考えると、これは についての2次方程式である。実数 が存在するための必要十分条件は判別式が 以上であることだから である。左辺を整理すると なので となる。したがって である。
逆に、 なら上の2次方程式は実数解 をもち、その に対して と定めれば実部・虚部がともに になる。よって求める範囲は である。
別解
解法2
方針
実部・虚部の連立式から を消去し、残った式を について平方完成する。非負の平方が指定値を取れる条件を読む。
解答
複素数の実部と虚部をそれぞれ0とおくとである。第2式から であり、第1式へ代入すると左辺を について平方完成すれば左辺は を動かすと0以上のすべての値を取る。したがって実数 が存在するための
必要十分条件はすなわちである。この範囲なら上式を満たす を取り、 と定めれば元の複素数等式を
満たすので、十分性も確認できる。
総評
難度は10段階中5、計算量は10段階中4。目安は16分。複素数の問題だが、実際には実部・虚部の連立条件を実数解の存在問題へ変換する問題である。判別式を使う場合、 についての2次方程式として見ていることを明記するのが重要で、 について解いてしまうと論点がずれる。端点 では重解になるだけで存在はするので、 ではなく で答える点にも注意したい。 2つの解法は標準的な答案手順と、構造を使って検算できる別経路に分けた。等号条件、範囲、必要性と十分性を明示し、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。