方針
∣α+β∣/2 と ∣α∣+∣β∣ をそれぞれ係数として置き直し、二次関数の単調性を調べる。条件 ∣α+β∣<2 から2次係数側は 1 未満になり、三角不等式から一次係数側は十分大きい。これにより 0≦x≦1 で導関数が非正になるので、最小値は右端 x=1 で得られる。
解答
A=2∣α+β∣,B=∣α∣+∣β∣ とおく。すると f(x)=A2x2−Bx+1 である。仮定 ∣α+β∣<2 より 0≦A<1 である。また三角不等式から B=∣α∣+∣β∣≧∣α+β∣=2A が成り立つ。 0≦x≦1 において f′(x)=2A2x−B である。上の不等式を用いると f′(x)≦2A2−B≦2A2−2A=2A(A−1)≦0 である。したがって f(x) は 0≦x≦1 で単調減少である。A=0 の場合も B≧0 なので同じ結論が成り立つ。
よって最小値は x=1 で取り、その値は f(1)=1+41∣α+β∣2−(∣α∣+∣β∣) である。したがって求める最小値は 1+41∣α+β∣2−∣α∣−∣β∣ である。
別解
解法2
方針
二次関数の頂点の位置を直接評価する。三角不等式によって頂点が区間の右側にあることを示す。
解答
次の2量をおく。A=2∣α+β∣,B=∣α∣+∣β∣.すると 0≦A<1 であり、三角不等式から B≧2A である。関数はf(x)=A2x2−Bx+1.A>0 のとき頂点の x 座標はx0=2A2B≧2A22A=A1>1.したがって区間 0≦x≦1 は頂点より左にあり、f はこの区間で減少する。
A=0 のときは f(x)=1−Bx であり、やはり減少または一定である。
よって最小値は x=1 で取り、0≦x≦1minf(x)=1+41∣α+β∣2−∣α∣−∣β∣である。
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中4。目安は18分。複素数そのものを詳しく調べる問題ではなく、∣α+β∣ と ∣α∣+∣β∣ の大小関係を二次関数の単調性へ渡す問題である。三角不等式から B≧2A を作るのが決定的で、ここを落とすと頂点の位置を判断できない。A=0、すなわち α+β=0 の場合も含まれるので、導関数評価でまとめて処理すると端の抜けがない。 2つの解法は標準的な答案手順と、構造を使って検算できる別経路に分けた。等号条件、範囲、必要性と十分性を明示し、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。
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出典: 東北大学 2000年度 前期日程 数学 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。