Evolton

東北大学 2000年度 前期日程理系数学 第2問

αβα+β<2を満たす複素数とする.
このとき関数f(x)=14α+β2x2(α+β)x+1
0x1における最小値を求めよ.

難易度6/ 10計算量4/ 10目安18

複素数平面関数 不等式評価微分による最大最小、範囲評価

方針

α+β/2α+β をそれぞれ係数として置き直し、二次関数の単調性を調べる。条件 α+β<2 から2次係数側は 1 未満になり、三角不等式から一次係数側は十分大きい。これにより 0x1 で導関数が非正になるので、最小値は右端 x=1 で得られる。

解答

A=α+β2,B=α+β とおく。すると f(x)=A2x2Bx+1 である。仮定 α+β<2 より 0A<1 である。また三角不等式から B=α+βα+β=2A が成り立つ。 0x1 において f(x)=2A2xB である。上の不等式を用いると f(x)2A2B2A22A=2A(A1)0 である。したがって f(x)0x1 で単調減少である。A=0 の場合も B0 なので同じ結論が成り立つ。

よって最小値は x=1 で取り、その値は f(1)=1+14α+β2(α+β) である。したがって求める最小値は 1+14α+β2αβ である。

別解

解法2

方針

二次関数の頂点の位置を直接評価する。三角不等式によって頂点が区間の右側にあることを示す。

解答

次の2量をおく。A=α+β2,B=α+β.すると 0A<1 であり、三角不等式から B2A である。関数はf(x)=A2x2Bx+1.A>0 のとき頂点の x 座標はx0=B2A22A2A2=1A>1.したがって区間 0x1 は頂点より左にあり、f はこの区間で減少する。
A=0 のときは f(x)=1Bx であり、やはり減少または一定である。

よって最小値は x=1 で取り、min0x1f(x)=1+14α+β2αβである。

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中4。目安は18分。複素数そのものを詳しく調べる問題ではなく、α+βα+β の大小関係を二次関数の単調性へ渡す問題である。三角不等式から B2A を作るのが決定的で、ここを落とすと頂点の位置を判断できない。A=0、すなわち α+β=0 の場合も含まれるので、導関数評価でまとめて処理すると端の抜けがない。 2つの解法は標準的な答案手順と、構造を使って検算できる別経路に分けた。等号条件、範囲、必要性と十分性を明示し、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

冊子PDFで見る東北大の複素数平面の問題で問題集を作る

出典: 東北大学 2000年度 前期日程 数学 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。