方針
と置くと 上の放物線 と2本の水平線 の交点数を数える問題になる。正の 解は の2解に対応し、 解は1解だけに対応する。(1)は で単調増加。(2)は として、2本の水平線との正の交点数が合計3になる条件を調べる。
解答
とおくと である。正の解 は の2つの解に対応し、 は の1つの解に対応する。
(1) のとき とおくと である。したがって は で単調増加である。
よって方程式 は高々1個の正の 解をもち、方程式 も高々1個の正の 解をもつ。正の 解1個は実数 の2解に対応するので、最大でも 個である。
実際、例えば とすれば、 と はそれぞれ正の解を1個もつ。したがって最大値は である。
(2) となるには、 の解が合計3個あり、 の解は出ないことが必要である。 の解があると、解の個数が奇数になるためである。 では(1)より最大4個なので、 とする。放物線 は で最小値 をとる。
水平線 との正の交点数を考える。 かつ のとき2個、 のとき1個である。境界 では が出るので、 には使えない。
水平線 との正の交点数は、 のとき2個、 または のとき1個である。境界 では が出るので除く。
合計で正の 解が3個になるのは、次の2通りである。
第一に、 が正の解1個、 が正の解2個をもつ場合である。これは である。
第二に、 が正の解2個、 が正の解1個をもつ場合である。これは接する場合 で、さらに が必要だから である。
したがって、 となる範囲は と の和集合である。図示すると、帯 のうち放物線 より下側にある の部分と、放物線 上で となる部分である。
別解
解法2(正の根の個数表)
方針
として、水平線 ごとに
2次方程式を解く。解 のうち正のものの個数を
の条件別に表へ整理する。
解答
(1)
とおきとする。 なら は で単調増加する。
はそれぞれ高々1個の正の根をもち、
各正根は の2解を与える。したがって 。
なら両方の方程式が正根を1個ずつもつので、最大値は4である。
(2)
には が必要である。正根の個数を整理するとである。正根が合計3個になるのは次の2場合である。または境界 では が1個の 解しか与えないので除く。
したがって、上の開領域と放物線上の半直線が求める図示範囲である。
総評
難度7、計算量6。絶対値を に置き換え、 の解が2つの に対応することを使うのが核心である。 は1解だけなので、境界 を不用意に含めると個数がずれる。水平線 と放物線の交点数を分けて数え、合計3個の正の 解になる条件を整理する。目安は25分程度。 2つの解法は標準的な答案手順と、構造を使って検算できる別経路に分けた。等号条件、範囲、必要性と十分性を明示し、積分・総和・極限および主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。