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東北大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

実数aに対して,集合A,BをA={x∣x2+(1−a2)x+a3−2a2+a≦0, xは実数}B={x∣x2+(2a−7)x+a2−7a+10<0,xは実数}と定める.共通部分A∩Bが空集合でないためのaの範囲を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15分

方程式・不等式 展開・因数分解、範囲評価

方針

2つの2次不等式をまず因数分解し、集合 A と B を区間として読み替える。A は ≦0 なので閉区間、B は <0 なので開区間になる。端点の大小を確認したうえで、閉区間 [a−1,a2−a] と開区間 (2−a,5−a) が交わるための必要十分条件を立てる。開区間側の端点は含まれないので、端点が一致する場合を除くため不等号は厳密になる。

解答

まず2つの2次式を因数分解する。 x2+(1−a2)x+a3−2a2+a=(x−a+1)(x−a2+a) である。また x2+(2a−7)x+a2−7a+10=(x+a−2)(x+a−5) である。

集合 A について、2つの根は a−1,a2−a である。ここで a2−a−(a−1)=a2−2a+1=(a−1)2≧0 だから、常に a−1≦a2−a である。したがって A=[a−1,a2−a] である。

集合 B について、2つの根は 2−a,5−a であり、2−a<5−a である。<0 の不等式なので B=(2−a,5−a) である。

したがって A∩B が空でないためには、閉区間 [a−1,a2−a] と開区間 (2−a,5−a) が交わればよい。そのための条件は a2−a>2−a かつ a−1<5−a である。最初の不等式は a2>2 であり、2つ目は 2a<6,a<3 である。

よって a<−2またはa>2 かつ a<3 であるから、求める範囲は a<−2,2<a<3 である。端点 a=±2 では A の端点が B の開端点と一致するだけなので、共通部分は生じない。

閉区間 A と開区間 B

別解

解法2

方針

因数分解した二つの集合を区間として描き、交わらない条件の否定を取る。閉区間 A が開区間 B の完全な左側または右側にある場合を除くことで、開端点に由来する厳密不等号を保つ。

解答

二つの式はx2+(1−a2)x+a3−2a2+a=(x−a+1)(x−a2+a),x2+(2a−7)x+a2−7a+10=(x+a−2)(x+a−5)と因数分解できる。しかも(a2−a)−(a−1)=(a−1)2≧0だからA=[a−1,a2−a],B=(2−a,5−a).A∩B=∅ となるのは、A が B の左側にあるa2−a≦2−aまたは、A が B の右側にあるa−1≧5−a場合である。等号の場合も、接する点は B に含まれないため共通部分は空である。

したがって共通部分が空でない条件はa2−a>2−a,a−1<5−a.すなわちa2>2,a<3.よってa<−2または2<a<3である。

総評

難度5、計算量4。目安時間は14〜18分。因数分解後に、A が閉区間、B が開区間であることを区別するのが最重要である。特に a2−a と a−1 の大小は (a−1)2≧0 で常に決まるため、不要な場合分けをしなくてよい。共通部分の判定では a2−a=2−a のような端点一致は、B が開区間なので不可になる。最後の答えで a=2 や a=−2 を含めないことが採点上の注意点である。

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出典: 東北大学 2003年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。