方針
実係数の方程式なので、非実数解 1+i をもつなら共役な 1−i も解になる。まず x=1+i を代入して実部と虚部を比較し、a,b を決める。その後、(x−(1+i))(x−(1−i))=x2−2x+2 で割って残りの2次方程式を解く。
解答
x=1+i を代入する。まず (1+i)2=2i,(1+i)3=−2+2i,(1+i)4=−4 である。したがって0=(1+i)4+(a+2)(1+i)3−(2a+2)(1+i)2+(b+1)(1+i)+a3={a3−2a+b−7}+{−2a+b+1}iである。実部と虚部がともに0であるから{a3−2a+b−7=0,−2a+b+1=0を得る。第2式から b=2a−1 であり、これを第1式に代入すると a3−8=0 となる。a は実数なので a=2,b=3 である。
このとき方程式は x4+4x3−6x2+4x+8=0 である。係数が実数で、1+i が解だから 1−i も解である。したがって (x−(1+i))(x−(1−i))=x2−2x+2 で割ると x4+4x3−6x2+4x+8=(x2−2x+2)(x2+6x+4) である。残りの2次方程式 x2+6x+4=0 の解は x=−3±5 である。
よって a=2,b=3 であり、このときの他の解は 1−i,−3+5,−3−5 である。
共役解と二次因子
別解
解法2
方針
z=1+i が満たす z2−2z+2=0 を使い、4次式をこの二次式で割った余りだけを計算する。余りの2係数を0として a,b を決め、商から残りの解を読む。
解答
z2=2z−2 よりz3=2z−4,z4=−4である。元の多項式を P(x) とするとP(z)=(−2a+b+1)z+(a3−8).z は非実数なので余りの実係数はともに0であり、−2a+b+1=0,a3−8=0.したがってa3=8,a=2,b=3.このときP(x)=(x2−2x+2)(x2+6x+4)だから、他の解は1−i,−3+5,−3−5である。
総評
難度は10段階中5、計算量は10段階中4。目安時間は15分。採点ポイントは、(1+i)2,(1+i)3,(1+i)4 を正確に計算して実部・虚部比較に持ち込むこと、a,b を決めた後に実係数方程式の共役解を使って因数分解することである。誤りやすいのは、b=2a−1 の符号、また 1−i を「他の解」に含め忘れることである。
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出典: 東北大学 2002年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。