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東北大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

0∘≦θ≦180∘として,xの関数f(x)をf(x)=x2+2cos⁡θ3x−2sin⁡θと定める.xが整数を動くときのf(x)の最小値をm(θ)とおく.

(1) θがcos⁡θ≧32をみたす場合に,
m(θ)が最小となるθの値を求めよ.

(2) m(θ)が最小となるθの値と,そのときの最小値を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18分

三角関数、関数 場合分け、微分による最大最小、範囲評価

方針

放物線の軸は −cos⁡θ/3 で、0∘≦θ≦180∘ では常に [−1,1] 内にある。したがって整数 x での最小は、軸に近い −1,0,1 の3点だけを比べればよい。各値を比較して θ の範囲を [0∘,30∘]、[30∘,150∘]、[150∘,180∘] に分け、各範囲で三角関数の最小を調べる。

解答

放物線 f(x)=x2+2cos⁡θ3x−2sin⁡θ の軸は x=−cos⁡θ3 である。−1≦−cos⁡θ/3≦1 なので、整数 x での最小値は x=−1,0,1 の値を比べれば決まる。

それぞれf(−1)=1−2cos⁡θ3−2sin⁡θ,f(0)=−2sin⁡θ,f(1)=1+2cos⁡θ3−2sin⁡θである。比較すると f(−1)≦f(0)⟺cos⁡θ≧32 であり、f(1)≦f(0)⟺cos⁡θ≦−32 である。

(1) cos⁡θ≧3/2 より 0∘≦θ≦30∘ である。この範囲では m(θ)=f(−1) であり、m(θ)=1−2cos⁡θ3−2sin⁡θ である。したがって m(θ) を最小にするには cos⁡θ3+sin⁡θ を最大にすればよい。 0∘≦θ≦30∘ ではcos⁡θ3+sin⁡θ=23cos⁡(θ−60∘)であり、θ−60∘ は [−60∘,−30∘] を動く。この範囲では θ=30∘ のとき最大である。よって θ=30∘ である。

(2)
上の比較から{0∘≦θ≦30∘では m(θ)=f(−1),30∘≦θ≦150∘では m(θ)=f(0),150∘≦θ≦180∘では m(θ)=f(1)である。

中央の範囲では m(θ)=−2sin⁡θ であり、これは sin⁡θ が最大になる θ=90∘ で最小値 −2 をとる。

一方、端の範囲では(1)と対称性から最小でも −1 であり、−2 より小さくならない。したがって全体で θ=90∘,m(θ)=−2 である。

軸に最も近い整数

別解

解法2

方針

平方完成して放物線の軸 c=−cos⁡θ/3 を求める。c∈[−1/3,1/3] なので、整数上の最小点は軸に最も近い −1,0,1 のいずれかである。最近整数が切り替わる c=±1/2 を境に処理する。

解答

(1)
平方完成するとf(x)=(x+cos⁡θ3)2−cos⁡2θ3−2sin⁡θ.軸は c=−cos⁡θ/3 で、−1/3≦c≦1/3 である。したがって最近整数は −1,0,1 だけを調べればよい。

c=−1/2 は cos⁡θ=3/2、すなわち θ=30∘ に対応し、c=1/2 は θ=150∘ に対応する。よってm(θ)={f(−1)0∘≦θ≦30∘,f(0)30∘≦θ≦150∘,f(1)150∘≦θ≦180∘.0∘≦θ≦30∘ の範囲ではf(−1)=1−23cos⁡θ−2sin⁡θが θ=30∘ で最小となる。

(2)
全範囲では中央区間のf(0)=−2sin⁡θが θ=90∘ で −2 をとり、これが全体の最小である。

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中5。目安時間は18分。採点ポイントは、整数での最小候補を −1,0,1 に絞る理由を軸の位置から説明すること、3つの値の比較で角度範囲を正しく分けること、端の範囲と中央の範囲を別々に最小化することである。誤りやすいのは、実数 x の最小と整数 x の最小を混同すること、また 30∘,150∘ の境目を含めずに扱うことである。

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出典: 東北大学 2002年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。