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東北大学 2004年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

複素数zwが条件1zi+1z+i=1wを満たしている.
ただし,z±iw0である.
zの実部,虚部をそれぞれxyとし,wの実部,虚部をそれぞれuvとする.

(1) (zw)2uvで表せ.

(2) u=0ならば,x=0であることを示せ.

(3) u>0v>0,かつw2の実部が1となるようなxを求め,uを用いて表せ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

複素数平面 式変形、実部虚部比較、場合分け

方針

与式の分母を通分して、まず z22wz+1=0 を得る。これを平方完成すると (zw)2=w21 となり、w=u+vi の実部・虚部で表せる。
(2) は u=0 のとき右辺が負の実数になることから zw が純虚数であると読む。(3) は w2 の実部が1という条件で (zw)2 が純虚数になるため、その平方根を明示して x を求める。

解答

(1)
与えられた式を通分すると1zi+1z+i=(z+i)+(zi)(zi)(z+i)=2zz2+1である。したがって 2zz2+1=1w であり、w0 だから 2wz=z2+1 すなわち z22wz+1=0 である。平方完成すると (zw)2=w21 である。

ここで w=u+vi とすれば w2=(u2v2)+2uvi であるから、(zw)2=(u2v21)+2uvi である。

(2) u=0 とする。このとき w=vi は純虚数であり、(1) より (zw)2=v21 である。右辺は負の実数であるから、zw は純虚数である。実際、(ρ+σi)2 が負の実数となるには、ρ=0 が必要である。 w も純虚数で、zw も純虚数なので、z=w+(zw) も純虚数である。したがって z の実部は x=0 である。

(3) w2 の実部が 1 なので u2v2=1 である。u>0v>0 より v=u21 であり、特に u>1 である。

(1) の式はこの条件のもとで (zw)2=2uvi となる。(1+i)2=2i だから、zw=±uv(1+i) である。したがって実部を比べると x=u±uv である。v=u21 を代入して x=u±uu21 である。

条件・検算

平方根の2候補を落とさず、u>0,v>0,u2v2=1 から u>1 となる定義域も明示した。

別解

解法2(実部・虚部と偏角)

方針

基本式 (zw)2=w21 までは同じに導く。(2) は z=x+yi を代入して虚部の式から直接示し、(3) は右辺が正の純虚数になることから偏角を用いて平方根の2候補を求める。

解答

(1)
通分すると2zz2+1=1wだからz22wz+1=0,(zw)2=w21.w=u+vi を代入して(zw)2=(u2v21)+2uviである。

(2)
u=0 とし、z=x+yiw=vi とおく。このとき{x+(yv)i}2=v21.虚部を比較すると2x(yv)=0.もし x0 なら y=v であるが、実部は x2=v21<0 となって矛盾する。よって x=0 である。

(3)
u2v2=1u>0v>0 なのでv=u21,u>1.(1)より(zw)2=2uvi.右辺の偏角は 90 だから、平方根の偏角は
45 または 225 である。また絶対値は
2uv なのでzw=±uv(1+i).実部を比較してx=u±uv=u±uu21である。

総評

複素数の分数条件を2次方程式へ変形する問題で、目安時間は18分程度。最初に z22wz+1=0 を作ると、以後は (zw)2=w21 の読み替えだけで進む。(2) は「平方が負の実数なら元は純虚数」という事実を明示する。(3) は u>0,v>0 により平方根の大きさ uv が正と分かるため、2つの x を落とさず答えることが重要である。

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出典: 東北大学 2004年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。