方針
放物線 y2=4px 上の点を (s2/(4p),s) とおき、距離の2乗を u=s2≧0 の関数として最小化する。頂点が u≧0 に入るかどうかで t≦2p と t≧2p に分かれる。x≧0 の積分では、[0,2p] では g(t)=t、その後は平方根型を積分する。
解答
放物線上の点Aを A=(4ps2,s) とおく。点 (t,0) との距離の2乗は (4ps2−t)2+s2 である。ここで u=s2(u≧0) とおくと、最小にすべき式は (4pu−t)2+u である。
これを u の2次式として見ると 16p2u2+(1−2pt)u+t2 である。頂点は u=4p(t−2p) である。 t≦2p のとき、この頂点は u≦0 なので、u≧0 での最小は u=0 で生じる。したがって g(t)=∣t∣ である。 t≧2p のときは、頂点 u=4p(t−2p) が u≧0 に入る。これを代入すると距離の2乗の最小値は 4p(t−p) であるから g(t)=2p(t−p) である。よってg(t)={∣t∣2p(t−p)(t≦2p),(t≧2p)である。
次に x≧0 とする。0≦x≦2p では g(t)=t なので ∫0xg(t)dt=2x2 である。 x≧2p では∫0xg(t)dt=∫02ptdt+∫2px2p(t−p)dt=2p2+2p∫2pxt−pdt=2p2+34p{(x−p)3/2−p3/2}=34p(x−p)3/2+32p2である。したがって∫0xg(t)dt=⎩⎨⎧2x234p(x−p)3/2+32p2(0≦x≦2p),(x≧2p)である。
放物線までの最短距離
別解
解法2
方針
放物線上の点を A=(pu2,2pu) と標準媒介表示し、距離平方を v=u2≥0 の二次式として平方完成する。積分は境界 t=2p で分ける。
解答
A=(pu2,2pu) と置く。点 (t,0) までの距離平方はD2=(pu2−t)2+4p2u2.v=u2≧0 とすればD2=p2v2+2p(2p−t)v+t2.頂点は v=(t−2p)/p である。したがってg(t)={∣t∣2p(t−p)t≦2p,t≧2p.x≧0 では、x≦2p のとき∫0xg(t)dt=2x2.x≧2p のとき∫0xg(t)dt=2p2+2p∫2pxt−pdt=34p(x−p)3/2+32p2.
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中6。目安時間は22分。採点ポイントは、距離の2乗を u=s2≧0 の2次式にすること、頂点が定義域に入るかで t=2p を境に分けること、積分で 0≦x≦2p と x≧2p を分けることである。誤りやすいのは、t≦2p の答えを t としてしまい、負の t に対する ∣t∣ を落とすことである。
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出典: 東北大学 2002年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。