方針
まず2つの放物線の上下関係を、平方完成した差で把握する。交点間の面積は中心を に移して偶関数の積分にすれば短く求められる。(2)では(1)で得た1変数族の放物線と固定された放物線の交点方程式を作り、すべての で解がただ1つになるように判別式を恒等的に0にする。なお2次方程式でなくなる場合も例外として確認する。
解答
(1)
2つの放物線の差をとると である。囲まれる部分ができるには が必要である。ここで とおくと、差は であり、交点は である。 とおくと、面積 はである。 より だから である。したがって となり、求める式は である。
(2)
(1)を満たす放物線は である。これと との交点の 座標は を満たす。
もし なら、この式は となる。 とすると の係数が消え、解がないか、またはすべての が解になるため、共有点がちょうど1点とはいえない。よって である。
したがって、すべての について共有点が1点だけであるためには、この2次方程式の判別式が の恒等式として0でなければならない。判別式を とすると である。これがすべての で0になるので、係数比較により である。したがって を得る。
実際、このとき であり、(1)の放物線との差はとなるから、各 について の1点だけを共有する。よって である。
放物線族の包絡線
別解
解法2
方針
(1) は交点間の放物線弓形を、底辺幅と高さの1変数で積分する。(2)では(1)の放物線族を について平方完成し、その包絡線が であることを見抜く。最後に一般の二次式との判別式で一意性を確認する。
解答
(1)
二つの放物線の差は とおくと、交点はであり、面積は より 。したがって(2)
(1)の放物線族を とするとしたがって各 の放物線はに で接する。この包絡線が求める候補である。
一般の と の交点方程式の判別式をすべての で0とすると係数比較からよって
総評
面積公式を覚えているかよりも、差を平方完成して交点と高さを同時に把握できるかが重要である。(1)で を正しく取り出せると、(2)は判別式の係数比較に自然につながる。目安時間は30分前後。(2)では のときだけ2次方程式でなくなるため、この例外を一言確認しておくと答案の完成度が高い。典型的な失点は、面積の積分範囲をずらしたまま計算すること、または「すべての 」という条件を特定の だけの接点条件にしてしまうことである。