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東北大学 2002年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第5問

nを自然数とする.xy平面のx軸上の区間[p,q]2n等分し,
k番目の分点のx座標をpkとする.すなわち,p0=p,p2n=q,pkpk1=qp2n(k=1,2,,2n)とする.
k=0,1,,2nに対し,放物線y=x2上の点(pk,pk2)Pkとおく.
線分P0P2nと放物線で囲まれる図形の面積をSとし,
P0,P1,,P2n,P0を順に結んでできる多角形の面積をSnとする.

(1) S1を求めよ.

(2) n>1のとき,SnSn1の関係式を求めよ.

(3) Snnを用いて表せ.

(4) Sn0.999Sをみたす最小のnを求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

積分数列 面積計算漸化式の変形、範囲評価

方針

放物線 y=x2 と1本の弦で囲まれる面積は、区間の長さの3乗に比例し、具体的に h3/6 である。全体の弦と放物線の面積Sから、細かく結んだ折れ線と放物線の間に残る小さな面積の和を引けば Sn が得られる。等分幅が半分になると残りの面積は 1/4 倍になるので、漸化式と明示式を出す。

解答

まず基本となる面積を求める。放物線 y=x2 上の2点のx座標の差を h とすると、その2点を結ぶ弦と放物線で囲まれる面積は、平行移動して区間を [0,h] と見れば 0h{hxx2}dx=h36 である。

したがって、線分 P0P2n と放物線で囲まれる面積は S=(qp)36 である。

(1) n=1 では区間 [p,q] を2等分する。折れ線と放物線の間に残る小さな面積は、長さ (qp)/2 の区間2個分であるから 216(qp2)3=(qp)324 である。よってS1=S(qp)324=(qp)36(qp)324=(qp)38である。

(2) n のとき、各小区間の長さは qp2n であり、小区間は 2n 個ある。したがって、折れ線と放物線の間に残る面積はSSn=2n16(qp2n)3=(qp)3614nである。同様に SSn1=(qp)3614n1 であるから SSn=14(SSn1) である。すなわち Sn=34S+14Sn1 とも書ける。

(3)
(2)の残り面積の式から直接 SSn=S4n である。したがってSn=S(114n)=(qp)36(114n)である。

(4)
条件 Sn0.999S は、(3)より 114n0.999 と同値である。したがって 14n0.001=11000 すなわち 4n1000 である。44=25645=1024 だから、最小の自然数 n5 である。

弦の細分と残り面積

別解

解法2

方針

一区間の弦と放物線の差を平行移動して直接積分し、その面積が幅 h のみにより h3/6 となることを示す。細分後の残差を幾何級数として追う。

解答

(1)
区間 [r,r+h] の弦と y=x2 の差は(xr)(r+hx).したがって小面積はrr+h(xr)(r+hx)dx=h36.全体では S=(qp)3/6 であり、n=1 ではS1=34S=(qp)38.(2)
n 回細分後は幅 h=(qp)/2n の区間が 2n 個あるのでSSn=2nh36=S4n.ゆえにSn=34S+14Sn1.(3)
残差の式からSn=S(114n).(4)Sn0.999S    4n1000.44=256<10001024=45 より最小の n は5である。

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中5。目安時間は20分。採点ポイントは、弦と放物線の基本面積 h3/6 を導くこと、Sn そのものではなく不足分 SSn を考えること、4n1000 の最小nを正しく判定することである。誤りやすいのは、幅が半分になると面積が 1/8 倍になるが個数は2倍になるため、合計では 1/4 倍である点を取り違えることである。

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出典: 東北大学 2002年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。