方針
固定した x に対して、長方形内で放物線 y=(x2−a)/2 の下にある縦の長さを求めて積分する。1/2≦a≦1 では ∣x∣≧a の部分で長方形全体が放物線の下に入り、1≦a≦2 では全区間で放物線が上辺以下にあるので場合分けする。(2)は S1+S2=2 を使い、S1 が1からどれだけ離れるかを調べる。
解答
(1)
放物線は y=2x2−a である。長方形は −1≦x≦1,−1≦y≦0 で表される。 1/2≦a≦1 のとき、∣x∣≧a では (x2−a)/2≧0 となるので、その縦線上では長方形全体が放物線の下にある。∣x∣<a では、放物線の下にある長さは 1+2x2−a である。よってS1=2(1−a)+∫−aa(1+2x2−a)dx=2−32a3/2である。 1≦a≦2 のときは、−1≦x≦1 全体で (x2−a)/2≦0 である。したがってS1=∫−11(1+2x2−a)dx=2+21(32−2a)=37−aである。
以上よりS1=⎩⎨⎧2−32a3/237−a(21≦a≦1),(1≦a≦2)である。
(2)
長方形全体の面積は2であるから S1+S2=2 である。したがって S12+S22=S12+(2−S1)2=2(S1−1)2+2 である。
(1) で得た S1 は a の増加とともに減少し、a=1/2 で最大、a=2 で最小である。また S1=1 となるのは、1≦a≦2 の式から 37−a=1 すなわち a=34 のときである。よって最小値は 2 であり、そのとき a=34 である。
最大値は S1 が1から最も離れる端点で生じる。a=1/2 では S1=2−62 であり、a=2 では S1=1/3 である。前者の方が1から遠いので、最大は a=1/2 である。その値は(2−62)2+(62)2=937−322である。
長方形を切る放物線
別解
解法2
方針
放物線より上の面積 S2 を先に求める。対称性で x≥0 を2倍し、放物線が上辺 y=0 を横切る a=1 を境に分ける。(2)は S1+S2=2 と単調性で処理する。
解答
(1)
放物線は y=(x2−a)/2 である。
21≦a≦1 では ∣x∣<a の部分だけ放物線が長方形内にある。上側面積はS2=2∫0a2a−x2dx=32a3/2.したがってS1=2−32a3/2.1≦a≦2 では全区間で放物線が上辺以下なのでS2=∫−112a−x2dx=a−31,S1=37−a.(2)S12+S22=2(S1−1)2+2.S1 は単調減少し、S1=1 は a=4/3 で起こるため最小値は2。両端を比べると最大は a=1/2 で937−322である。
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中6。目安時間は22分。採点ポイントは、縦に切ったときの「放物線の下」の長さを正しく求めること、a=1 を境に場合分けすること、S12+S22=2(S1−1)2+2 により最大最小を整理することである。誤りやすいのは、放物線が上辺 y=0 より上に出る部分で長方形全体を数え忘れること、また最大値を a=2 と早合点することである。
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出典: 東北大学 2002年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。