Evolton

東北大学 2004年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

曲線C:y=x22と直線L:y=xがあり,
曲線D:y=(xa)2+bLと接している.
CLの2つの交点を結ぶ線分上にDLの接点があるとき,
以下の問いに答えよ.

(1) baで表し,aの取り得る値の範囲を求めよ.

(2) 2つの曲線CDによって囲まれる図形の面積S(a)を求めよ.

(3) aが動くとき,(2)の面積S(a)の最大値と最小値を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

積分図形と方程式 接線・法線面積計算微分による最大最小

方針

(1) は放物線 D と直線 L:y=x の接点を t と置き、傾きの一致から t=a1/2 を出す。接点が CL の交点を結ぶ線分上にある条件は、L 上での x 座標が 1 から 2 の間にあることに直す。
(2) は DC を2次式として整理し、2曲線の交点間で正になることを確認して積分する。根の差を用いると、面積は2次式の最大値の 3/2 乗で表せる。
(3) は S(a)2a2+4a+7 の増減だけで決まることを使い、許された閉区間で最大・最小を調べる。

解答

(1)
曲線 D:y=(xa)2+b が直線 L:y=x と接するとする。接点の x 座標を t とおくと、D の傾きは 2(ta) である。直線 L の傾きは 1 なので、接するためには 2(ta)=1 でなければならない。よって t=a12 である。

接点は L 上にも D 上にもあるから、(ta)2+b=t である。ここで ta=1/2 を代入すると 14+b=a12 となり、b=a14 である。

次に C:y=x22L:y=x の交点を求める。 x22=x より (x2)(x+1)=0 なので、交点の x 座標は 1,2 である。接点は直線 L 上にあり、その x 座標は a1/2 だから、線分上にある条件は 1a122 である。したがって 12a52 である。

(2)
(1) より b=a1/4 であるから、D:y=(xa)2+a14 である。したがってDC={(xa)2+a14}(x22)=2x2+2axa2+a+74.平方完成すると DC=2(xa2)2+2a2+4a+74 である。ここで M=2a2+4a+7 とおくと、交点間では DC=2(xa2)2+M4 である。また、(1) の範囲では M>0 である。交点は x=a2±2M4 だから、u=xa/2 とおいて面積を計算するとS(a)=2M/42M/4(M42u2)du=2[M4u23u3]02M/4=212M3/2.よって S(a)=212(2a2+4a+7)3/2 である。

(3) S(a)=212(2a2+4a+7)3/2 であり、S(a)M(a)=2a2+4a+7 が大きいほど大きい。M(a) は上に凸の2次関数で、頂点は a=1 である。これは許された範囲 1/2a5/2 に含まれるので、最大は a=1 のときである。このとき M(1)=9 だから Smax=21293/2=924 である。

最小は区間の端で起こる。両端で M(12)=M(52)=92 だから、Smin=212(92)3/2=98 である。

条件・検算

接点の範囲では両端を含むこと、面積を与える平方根の中身が正であること、最大・最小が実際に許容区間内で達成されることを確認した。

別解

解法2(根の間隔による面積公式)

方針

接線条件と許容範囲を求めた後、2曲線の差を交点を根にもつ2次式として扱う。中心から交点までの距離を h とすれば差は 2(h2u2) となり、面積を根の間隔から直接計算できる。

解答

(1)
接点の x 座標を t とすると、傾きの一致から2(ta)=1である。よって t=a12 であり、接点が D 上にある条件からb=a14を得る。CL の交点の x 座標は 1,2 なので、1a122より12a52である。

(2)
M=2a2+4a+7 とおくとDC=2(xa2)2+M4.交点を α<β とし、h=βα2とおけば、根の条件から h2=M8 である。u=xa2 とおくとDC=2(h2u2)だから、S(a)=hh2(h2u2)du=83h3=212M3/2.したがってS(a)=212(2a2+4a+7)3/2.(3)
M=2(a1)2+9 である。許容区間内で最大は a=1 のときの
M=9、最小は両端 a=12,52 のときの
M=92 である。よってSmax=924,Smin=98である。

総評

接線条件、交点条件、2次式の根間積分をつなぐ総合問題で、目安時間は25分程度。接点の x 座標が a1/2 になることと、それが 1x2 に入ることが(1)の採点点である。(2) は2曲線の上下関係を DC で確認し、平方完成してから積分すると計算が短い。(3) では面積そのものではなく 2a2+4a+7 の最大・最小を見ればよく、端点の最小値も忘れずに確認する。

冊子PDFで見る東北大の積分の問題で問題集を作る

出典: 東北大学 2004年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。