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東北大学 2004年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

ABCの3人でじゃんけんをする.
一度じゃんけんで負けたものは,以後のじゃんけんから抜ける.
残りが1人になるまでじゃんけんを繰り返し,最後に残ったものを勝者とする.
ただし,あいこの場合も1回のじゃんけんを行ったと数える.

(1) 1回目のじゃんけんで勝者が決まる確率を求めよ.

(2) 2回目のじゃんけんで勝者が決まる確率を求めよ.

(3) 3回目のじゃんけんで勝者が決まる確率を求めよ.

(4) n4とする.n回目のじゃんけんで勝者が決まる確率を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

確率 状態分類確率漸化式

方針

3人でじゃんけんしている状態と2人でじゃんけんしている状態に分ける。3人状態の1回では、勝者が即決する場合、1人だけ脱落して2人状態になる場合、あいこで3人状態のままの場合がそれぞれ 1/3 である。2人状態では、あいこでなければ決着するので決着確率は 2/3 である。
(4) は n 回目直前の3人状態・2人状態の確率を求め、そこで決着する確率を掛けて足す。

解答

(1)
3人で1回じゃんけんをする。全事象は 33=27 通りである。1回目で勝者が決まるのは、1人だけが勝つ場合、すなわち同じ手を出した2人が負け、残り1人が勝つ場合である。勝つ手の種類が3通り、勝つ人の選び方が3通りあるので 9 通りである。したがって確率は 927=13 である。

(2)
1回目で勝者が決まらず、2回目で決まる場合を考える。1回目の後に3人のまま残る、つまりあいこになる確率は 13 である。また1回目に1人だけが負けて2人状態になる確率も 13 である。

2回目で決まる確率は、3人状態からなら 1/3、2人状態からならあいこでない確率 2/3 である。よって 1313+1323=13 である。

(3)
3回目の直前に3人状態である確率は、最初の2回とも3人のあいこである確率なので (13)2=19 である。3回目の直前に2人状態である確率は、1回だけ3人状態から2人状態へ移り、その後は2人であいこをしている場合である。これは 1313+1313=29 である。したがって3回目で決まる確率は1913+2923=127+427=527である。

(4) n4 とする。n 回目の直前に3人状態である確率は、最初の n1 回がすべて3人のあいこである確率なので 13n1 である。

次に、n 回目の直前に2人状態である確率を求める。最初の j1 回は3人のあいこ、j 回目で1人が脱落し、その後 n1j 回は2人であいこ、という形になる。各確率はいずれも 1/3 なので、j=1,2,,n1 のどの場合も確率は 13n1 である。よって2人状態である確率は n13n1 である。

したがって、n 回目で勝者が決まる確率は13n113+n13n123=2n13nである。

条件・検算

3人状態・2人状態・勝者決定の3状態を区別し、各回で確率の総和が1になることを確認した。

別解

解法2(状態確率の漸化式)

方針

各回の直前に3人残っている確率を Tn、2人残っている確率を Un とする。状態遷移から連立漸化式を作り、n 回目に勝者が決まる確率を 13Tn+23Un と表す。

解答

n 回の直前に3人残っている確率を Tn、2人残っている確率を Un とする。初めはT1=1,U1=0.3人じゃんけんでは、3人のまま、2人へ移る、勝者が決まる確率がそれぞれ
13 である。2人じゃんけんでは、2人のままの確率が
13、勝者が決まる確率が 23 である。したがってTn+1=13Tn,Un+1=13Tn+13Un.第1式からTn=13n1.第2式に代入し、Vn=3n1Un とおくとVn+1=Vn+1,V1=0だからUn=n13n1.n 回に勝者が決まる確率を pn とするとpn=13Tn+23Un=2n13n.したがって各設問の答えは(1)  13,(2)  13,(3)  527,(4)  2n13nである。

総評

脱落型じゃんけんを状態で整理する確率問題で、目安時間は18分程度。3人状態の1回で「即決」「1人脱落」「あいこ」がいずれも 1/3 になることを最初に数えられるかが鍵である。2人状態では決着確率が 2/3 に変わるため、3人のあいこと混同しないこと。(4) は2人状態に移る回を1つ選ぶ考え方で、係数 n1 が出る理由を明確に書くとよい。

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出典: 東北大学 2004年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。