Evolton

東北大学 2005年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

abを正の実数とする.xに関する4次方程式x4+ax3+(2b+7)x2+2abx+5b2=0は4つの異なる複素数解ppp+2p2p+pをもつとする.
このときabの値を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安25

複素数平面数と式 解と係数の関係、実部虚部比較、計算整理

方針

p=u+vi とおく。4つの解は u±vi3u±vi であるから、方程式の左辺は2つの実係数2次式の積として表せる。係数比較で a=8u3u2+v2=2b11u2+v2=b+72 を導き、U=u2 に関する方程式へ落とす。最後に a>0b>0、4つの解が相異なることを満たす候補だけを残す。

解答

p=u+vi とおく。4つの解に pp が含まれ、しかも異なる複素数解であるから v0 である。また p+2p=(u+vi)+2(uvi)=3uvi であり、2p+p=2(u+vi)+(uvi)=3u+vi である。したがって4つの解は u+vi,uvi,3u+vi,3uvi である。

よって方程式の左辺は {x22ux+u2+v2}{x26ux+9u2+v2} に等しい。これを展開して係数を比較する。x3 の係数から a=8u である。a>0 なので u<0 である。

次に x2 の係数から 22u2+2v2=2b+7 すなわち 11u2+v2=b+72 を得る。また x の係数から 24u38uv2=2ab であり、a=8u を代入すると 24u38uv2=16ub である。u0 なので 8u で割って 3u2+v2=2b を得る。

ここで U=u2 とおく。上の2式から b=728U であり、さらに v2=2b3U=719U である。

最後に定数項を比較する。定数項は (u2+v2)(9u2+v2)=9u4+10u2v2+v4 であり、もとの方程式の定数項は 5b2 である。したがって 9U2+10U(719U)+(719U)2=5(728U)2 である。整理すると (4U1)(20U7)=0 となる。よって U=14またはU=720 である。 U=14 のとき、u<0 より u=12 であり、a=8u=4 である。また b=72814=32 である。 U=720 のとき、u<0 より u=720=3510 である。したがって a=8u=4355 であり、b=728720=710 である。

どちらの場合も b>0 であり、さらに v2=719U はそれぞれ 94720 で正である。よって v0 であり、4つの解は相異なる。したがって求める値は(a,b)=(4,32),(4355,710)である。

条件・検算

2候補はいずれも b>0v2>0 を満たす。さらに u3u なので4根は相異なり、問題の仮定へ戻した必要十分性が確認できる。

総評

難度7、計算量7。複素数解の形を実部・虚部で整理し、係数比較を最後まで実行する問題である。目安は25分程度。4解は u±vi3u±vi になるため、実係数2次式2本の積にするのが自然である。途中で u<0v0 を確認しておくと、a>0 や相異なる解の条件を最後に落とさずに済む。計算は長いが、U=u2 に置き換えると候補が2つにきれいに絞られる。

問題・解答の積分・総和・極限は原則として独立行に置き、分数は表示サイズで可読性を確保した。図は原問題の復元図または答案の論理関係を確認するための独自作図であり、解法の境界条件と結論を本文だけでも追えるようにした。

冊子PDFで見る東北大の複素数平面の問題で問題集を作る

出典: 東北大学 2005年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。