a と b は単位ベクトルで −1<k<1 だから平行ではなく、平面上の基準として使える。(1)は f=pa+qb の両辺に a, b を内積して2元連立方程式を解く。(2)は a−kb, b−ka がそれぞれ必要な直交条件を満たすことに注目し、長さと向きの条件で符号を決める。(3)は(2)の表示を使って f⋅c, f⋅d を先に求める。
解答
(1)−1<k<1 より 1−k2>0 である。f=pa+qb の両辺に a, b をそれぞれ内積するとf⋅a=p(a⋅a)+q(b⋅a)=p+kqおよびf⋅b=p(a⋅b)+q(b⋅b)=kp+qを得る。これを p,q について解くとp=1−k2f⋅a−kf⋅b,q=1−k2f⋅b−kf⋅aである。
a を x 軸方向に取り、b を内積条件から座標表示する。c,d の向きは正の内積条件で確定し、f,g の座標を直接掛け合わせる。
解答
(1)a=(1,0),b=(k,1−k2)とおく。これは −1<k<1 と内積条件を満たす。 f=pa+qb だからf=(p+kq,q1−k2).一方、f⋅a=p+kq,f⋅b=kp+qである。これを解いてp=1−k2f⋅a−kf⋅b,q=1−k2f⋅b−kf⋅a.(2) b に垂直で a との内積が正の単位ベクトルはc=(1−k2,−k)=1−k2a−kb.また a に垂直で b との内積が正の単位ベクトルはd=(0,1)=1−k2b−ka.(3)g=rc+sd=(r1−k2,−rk+s).したがってf⋅g=(p+kq)r1−k2+q1−k2(−rk+s)=1−k2(pr+qs).
総評
難度6、計算量5。目安時間は28〜32分。内積条件だけで係数を決める問題で、最初に 1−k2>0 を確認して分母が0でないことを押さえるのが重要である。(2)では「垂直な単位ベクトル」は符号が2通りあるため、a⋅c>0、b⋅d>0 が符号決定条件になっている。典型的な誤りは、長さを 1−k としてしまうこと、または c と d の符号を逆にすることである。答案では、候補ベクトルの直交性・長さ・向きの3点を順に確認すると失点を避けやすい。