方針
u=sinx+cosx と置き、sin3x+cos3x=(sinx+cosx)(1−sinxcosx) を u だけで表す。得られる式は u(3−u2)/2 であり、1 との差は (u−1)2(u+2)/2 になる。u の値域では u+2>0 なので不等式が従う。(2)は、三乗和の上限 1 と sinx の上限 1 が同時に等号になる必要があることから解を絞る。
解答
(1) u=sinx+cosx とおく。このとき −2≦u≦2 であり、u2=1+2sinxcosx だから sinxcosx=2u2−1 である。よってsin3x+cos3x=(sinx+cosx)(sin2x−sinxcosx+cos2x)=u(1−sinxcosx)=u(1−2u2−1)=2u(3−u2)である。
したがって 1−(sin3x+cos3x)=1−2u(3−u2)=2(u−1)2(u+2) である。u≧−2 なので u+2>0 であり、右辺は 0 以上である。よって sin3x+cos3x≦1 が示された。
(2)
(1) より sin3x+cos3x≦1 であり、また sinx≦1 である。したがって sin3x+cos3x+sinx≦2 である。等号が成り立つには、両方の不等式で同時に等号が成り立つ必要がある。 sinx=1 となるのは、0≦x<2π で x=2π だけである。このとき cosx=0 なので sin3x+cos3x=1 も成り立つ。したがって求める解は x=2π である。
u=sinx+cosx とおくと、三乗和の最大値1と等号条件が読める。
総評
難度4、計算量3。三乗和を u=sinx+cosx で1変数化するだけで不等式の形が見える。重要なのは、1 との差を (u−1)2(u+2)/2 と因数分解し、u+2 が正であることを値域から確認する点である。(2)は最大値の和が2になる条件なので、2つの上限が同時に等号になる必要がある。計算は軽く、10分程度で確実に取りたい。
冊子PDFで見る東北大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 東北大学 2007年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。