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東北大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

a0aπ2を満たす実数とする.
以下の問いに答えよ.

(1)
実数θに対してsinθsin(θ2a)のうち小さくないほうをf(θ)とおく.
すなわち,f(θ)={sinθ(sinθsin(θ2a)),sin(θ2a)(sinθ<sin(θ2a))となる関数f(θ)を考える.
このとき定積分I=0πf(θ)dθを求めよ.

(2)
a0aπ2の範囲で動かすとき,
(1)のIの最大値を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

三角関数積分 場合分け、定積分評価微分による最大最小

方針

どちらの正弦が大きいかは差sinθsin(θ2a)を積和公式で調べる。0aπ/2では符号はcos(θa)で決まり,切り替わりはθ=a+π/2である。そこで積分区間を2つに分けてI(a)を求める。最大化はs=sinaと置いて,I=2+2s2s2という下に開く2次式の最大に帰着する。

解答

模式図(a>0).破線の位置で大きい方の曲線が切り替わる.

(1)

2つの関数の差を調べると sinθsin(θ2a)=2cos(θa)sina である。0aπ/2なのでsina0である。したがって,a=0では2つは等しく,a>0では大小はcos(θa)の符号で決まる。

0θπにおいて,cos(θa)0 となるのは 0θa+π2 である。よってf(θ)={sinθ(0θa+π2),sin(θ2a)(a+π2θπ)である。したがってI=0a+π/2sinθdθ+a+π/2πsin(θ2a)dθである。

計算すると0a+π/2sinθdθ=1cos(a+π2)=1+sinaであり,a+π/2πsin(θ2a)dθ=[cos(θ2a)]a+π/2π=cos(π2a)+cos(π2a)=cos2a+sinaである。よって I=1+2sina+cos2a=2+2sina2sin2a である。したがって I=2+2sina2sin2a である。

(2)

s=sinaとおく。0aπ/2より 0s1 であり,(1)の結果は I=2+2s2s2 となる。平方完成すると I=522(s12)2 である。したがって最大となるのは s=12 すなわち a=π6 のときであり,最大値は 52 である。

別解

解法2(最大値の公式を使う)

方針

2数の大きい方を max(u,v)=(u+v+uv)/2 と表す.絶対値の符号が変わる位置だけで積分を分ければ,同じ I(a) が得られる.

解答

(1)
2数 u,v の大きい方はmax(u,v)=u+v+uv2だから,f(θ)=sinθ+sin(θ2a)+sinθsin(θ2a)2.ここでsinθsin(θ2a)=2sinacos(θa).0aπ/2 なので,[0,π] で絶対値の符号が変わるのはθ=a+π2である.したがってI=120π{sinθ+sin(θ2a)}dθ+sina{0a+π/2cos(θa)dθa+π/2πcos(θa)dθ}=2+2sina2sin2a.(2)s=sina  (0s1) とおくとI=2+2s2s2=522(s12)2.よって s=1/2,すなわち a=π/6 のとき最大であり,maxI=52である.

総評

難度7、計算量6。2つの正弦の大きい方を積分するため,差の符号で区間を切るのが核心である。切り替わりはθ=a+π/2であり,ここを誤ると積分値も最大値も変わる。最大値は端点ではなくsina=1/2で生じる。目安時間は25分前後で,積分区間と最大化の変数範囲を明記したい。

積分は切替点を明示して2本に分ける.最大化では s=sina[0,1] 全体を動くことと,s=1/2 に対応する a=π/6 を書く.

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出典: 東北大学 2009年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。