方針
3つの不等式を円の内部として整理する。,,の中心と半径を明確にし,まずとの共通部分が1点になる条件を,2中心間距離が半径の和に等しい外接条件で求める。(4)では,三者の共通部分があるためには少なくともとが交わる必要がある。一方でとが交わる範囲では,の右端の点がにもにも入ることを示して十分性を出す。
解答
模式図. は同じ高さにあり, とともに左右へ離れる.
まず3つの領域を円として書き直す。
は であるから,中心,半径の円の内部である。
は平方完成して である。したがって中心は で,半径は である。
は である。したがって中心は で,半径はである。
(1)
のとき,3つの円の中心と半径は である。点からこれらの中心までの距離はそれぞれ であり,いずれも以下である。したがってはすべてに含まれるので である。
(2)
との中心は同じ高さにあり,中心間距離は である。の半径は,の半径はである。では中心間距離が半径の差より大きいので,1点で交わるのは外接するときである。したがって を解けばよい。
この式を整理する。まず である。両辺を2乗して を得る。この2次方程式のの解は である。
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(3)
のとき,とは外接するので,共通部分は接点1点だけである。この接点は,の中心から右に半径だけ進んだ点だから である。
(2) の方程式でを代入すると,左辺は,右辺は である。またでは左辺が右辺より小さいので,解は を満たす。
したがって である。よってである。これは を意味するので,接点はに含まれる。したがってのとき,はに含まれる。
(4)
まずが空でないなら,少なくともは空でない。とが交わる条件は,中心間距離が半径の和以下であること,すなわち である。左辺と右辺の大小は(2)で求めたを境に変わるので,必要条件として を得る。
逆にとする。点 を考える。この点はの中心から右にだけ進んだ点なので,に含まれる。また であり,では だからはにも含まれる。
さらになので,(3)と同じ評価により である。したがってはにも含まれる。よっては空でない。
以上より,求める範囲は である。
総評
難度8、計算量8。3つの領域を円として整理し,中心間距離と半径で交わりを判定する問題である。(2)の外接条件だけでなく,(4)で三者の共通部分の十分性を示すための具体的な点を選ぶのが山場である。計算は重いが,中心・半径・接点・範囲の順に書けば見通しは保てる。目安時間は30分以上。
外接条件の解がただ1つであること,必要条件 だけで止めず,具体的な点 が3領域すべてに入ることを示すのが採点の中心である.